12・28両国でKO-Dタッグ王座決定戦に臨むTo-yが意気込み!「ベルトを獲って、DDTのいろんなプロレスをMAOさんと見せていきたい」
「試合を重ねて、先輩たちと戦ったりするからこそ強くなる」
DDTプロレスの年末のビッグマッチ「Ultimate Party 2024」(12月28日、東京・両国国技館)でサウナカミーナのTo-yが先輩MAOとのコンビで、KO-Dタッグ王座決定戦(対戦相手は遠藤哲哉&高鹿佑也)に臨む。MAOと組んでいた勝俣瞬馬の負傷による王座返上により、急きょ浮上したビッグチャンスにTo-yは何を思うのか? DDTに入って、これまでのことを含め、現在の心境を聞いた。 【動画】タッグ王座決定戦で激突するTo-yと高鹿佑也が前哨戦でやり合う ――2020年12月にデビューされて、2021年11月にサウナカミーナに加入されました。それでプロレス人生はどう変わりましたか? 「ガラッと変わりました。最初は一番強いユニットだと思って、そのなかでも個人一人ひとり、強くて、仲もいいし、サウナも好きで。練習生の頃から、勝俣さんと仲が良かったり、上野(勇希)さんとトレーニングしたり、MAOさんとも仕事やプライベートの面でも一緒だったり、竹下さん(KONOSUKE TAKESHITA)とも飲みに行ったりして。一番信頼できる先輩たちがいるユニットで、変わりたいと思って入ったんですけど、先輩たちがすごすぎて、全然ついていけない時期もあったりして。でも今はついていけなくても、とにかく自分が突っ走るしかないと切り替えて。それまでは同じ道を頑張ってついていこうと思ってたけど、今は自分の道で思いっきり突っ走って、それで最終的について行けたり、追い越したりできたらというのが今の感じです」 ーーここのところ体も大きくなり、試合でも力強くなってきた印象がありますが、そうなるには練習が一番でしたか? 「もちろん練習も大事ですけど、結局自分が強くなる場所は試合を積み重ねていくこと。試合を重ねて、先輩たちと戦ったりするからこそ強くなる。練習は僕的にはうまくなるものと思っていて、練習を頑張るのは大切ですけど、強くなるとは思わないです」 ーーいわゆる若手のくくりのなかで、To-y選手、岡谷英樹選手、高鹿選手の3人で競っていた時期がありました。この2人に負けたくない気持ちは強かったですか? 「めちゃくちゃ強かったです。それこそ、(2022年1月に)新宿FACEの竹下さんと遠藤さんのKO-D無差別級王座戦の前哨戦で、高鹿さんに初めて負けた時、いろんな感情があって。サウナカミーナについていけない、後輩に負けるのは悔しすぎて、泣くほど悔しかった」 ーー昨年の第1回「DGC(D GENERATIONS CUP)では決勝にも行けなくて悔しかったですか? 「悔しかったですね。キャリアでは下の正田(壮史)君に負けて、悔しかったですけど、泣いた時の悔しさとはまた違った。切り替えられたというか。最初の悔しかった時はどうしたらいいか分からないくらい泣いて。リングで負けた瞬間泣いて、コメントでも泣いて。竹下さんと遠藤さんの前哨戦の期間は結構苦しかった。でも苦しんでもしょうがないというのを、竹下さんとの大阪でのシングル戦の時に思いました」 ーー正田選手はスーパールーキーの扱いで、キャリアは下だけど、一気に駆け上がっていったような姿を見て、ジェラシーを感じましたか? 「ジェラシーはありました。こんな早くデビューするんだって。悔しいという思いはしたんですけど、そう思っててもそのまんまだし。それが正田君の道なんだなって。だったら僕は自分の信じた道で突っ走るしかないと思ってました」 ーー正田選手とは戦ってみて、並の新人じゃないと思いましたか? 「強いっちゃ強いですけど、まったくもって勝てない相手ではないなって思いました」 ――昨年6月25日の後楽園で、当時しゅんまおでKO-Dタッグ王者だった勝俣選手の欠場による王座返上で、上野選手と組んで、佐々木大輔、MJポー組との王座決定戦に挑みました。今回はその時と気持ちは違いますか? 「気持ちは全然違います。あの時は勝俣さんのことをダムネーションT.Aにバカにされて悔しかったのはあります。完全に勝俣さんがいないなら代わりになって、勝俣さんのために頑張って戦うんだと思ってたんですけど、やっぱりそんなのは無理で。勝俣さんの代わりはいないんだなって。ずっと代わりになろうとして、結局追い詰められたのは自分で。それで勝俣さんがケガしなかったら、こんなに落ち込むことはなかったのかなと一瞬よぎっちゃった。その時に勝俣さんのせいにしてる自分にも腹立って。その時は勝俣さんをバカにされた悔しさとか、代わりになろうとしても全然ダメで。ダムネーションT.Aが強くてまったくもって倒せなくて。その時もめちゃくちゃ苦しくて。そのとき初めて、KO-D10人タッグを獲った時以来のベルトを獲るチャンスで。どうしたらいいか分からないくらい悔しくて。それがあったからこそ、今自分のためにやろうという気持ちになりました。自分のためにKO-Dタッグを獲って、むしろ勝俣さんのヤル気を引き出すくらい、早く復帰したいと思わせるくらいのことをしたいと思います」 ーー今年1月には大仁田厚選手とのコンビでアジアタッグをしばらく巻きましたが、これは自信になりましたか? 「もちろん。正直アジアタッグのベルトのことはあまり知らなくて。大仁田さんと電流爆破やり始めてから、知るようになって。大仁田さんとの電流爆破も一つの道だなと思って。いろんな道に行かないと、どれが正しいか分からなくて。その道に行って、ベルトを獲って。そしたらアジアタッグって誰もが知ってて。福島の楢葉町に行った時も、おばあちゃん、おじいちゃんが知ってて。『アジアタッグ凄い』『大仁田さんと組んでるの?』って言われて、アジアタッグのすごさを痛感しました」 ーー電流爆破、アジアタッグもいい経験になりましたか? 「めちゃめちゃなりました。最初はワクワクが勝ってて。自分がこういうのをやることになるとは思ってなくて。どんなんだろうというワクワクがあって。試合をするごとにその恐怖を知っていくんで。試合前に急に怖くなることがあって。それを乗り越えたからこそ、アジアタッグにたどり着けた。恐怖に打ち克つ気持ちをアジアタッグで一番手に入れたと思います」 ーー今年の「DGC」では、メンバー的にも優勝しないといけない立場だったですよね? 「絶対的に負けられない大会だった。お客さんから言われたり、周りからも言われたりで。これ勝たなきゃいけないというプレッシャーもあったし。だけど、その時はあまりプレッシャーには感じませんでした。勝つ気しかなかったんで。前回のDGCとはまったく違う気持ちでした」 ーーその後、10月13日には飯野雄貴選手が保持していたDDT UNIVERSAL王座に挑戦しました。敗れましたが、その経験は大きかったですか? 「自分を変えたというか。挑戦が決まるまで、いつどこ(いつでもどこでも挑戦権)で何回も挑戦しに行ってやられて、挑戦すらできなくて。挙げ句の果てに須見(和馬)にいつどこを獲られて。何してんだって!自分へのイラつきしかなかった。飯野さんにそのイラつきをぶつけて、挑戦が決まって。前哨戦でもタイトル戦でも、バチバチに戦って。自分のいろんな思いがあって。一番勝ってたのが悔しさやイラつき、それを全部ぶつける気持ちで飯野さんにぶつけたんですけど、それを全部跳ね返されて。そのなかで飯野さんは終盤、口から血を流しながら笑ってたんです。その時のことを思い出すと、飯野さんは楽しんでるなって。誰とでも戦いを楽しんでるなって。僕の悔しさ、イラつきは何になるんだって。それをぶつけたところで勝てなかったし、それで飯野さんにイラついて。自分のなかで、それで倒したとしても、もし次戦う時、またイラつくのかなとか、また悔しい思いをするのかなとか。それって結局そんなことにはならないですし、そう一番感じたのは飯野さんとの戦いで。飯野さんは楽しんでるなって、試合して分かりました」 ーー試合後に飯野選手はTo-y選手を認める発言を残していましたが… 「負けたのに楽しかったです。すがすがしかったというか。やっぱプロレスってこうだなって。勝った時も、負けたと時も全部出し切って。その時にプロレスは楽しむものだって一番思いました」 ーー勝俣選手の負傷欠場で、11・23後楽園で、ああいうカード(上野&MAO&To-yvs遠藤&飯野&高鹿)が組まれて。試合後の魂のマイクで高鹿選手に完勝した感じでしたが、あの時しゃべったことは自分のホンネでした? 「ホンネです。高鹿さんに言ってるようで、自分にも言ったところがあって。周りの人にも伝えたかった。高鹿さんの悔しいという姿を見て、自分のことを思い出して、自分も前回のKOーDタッグの時とか、UNIVERSALに挑戦する前哨戦の最初のほうとか。だからこそ、あの言葉が出たというか、周りにも言いたかった。高鹿さんにも自分にも。だからこそ高鹿さんは今どこにいるのかなって?」 ーー去年のKO-Dタッグ王座決定戦の時と違って、「勝俣さんの代わりに」という気持ちではないですか? 「勝俣さんが大事に守ってきたベルトで、僕が獲り返そうというのはありましたけど、勝俣さんの代わりとかそういうことは思ってないです。自分のためにKO-Dタッグを巻きたいと思ってます」 ーーKO-Dタッグは最初の頃はかなり上にあったベルトだったと思いますが、今もう少しで手が届きそうな感じですか? 「全然手が届きそうだと思います。前回もそのつもりで挑んだんですけど、壁がデカいなって。その壁を気にしてもどうしようもないので、目の前にチャンスがあるなら、全部つかむ気持ちで。そこからずっと試合してきて、アジアタッグもそうですけど、チャンスが生まれたから挑戦しようと思って、今回挑戦表明しました」
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