【富士S】有力馬の血統を診断!マイルCSへ始動・ソウルラッシュの適性は?/坂上明大の重賞血統査定
配合コンサルタントとして活躍する坂上明大氏が重賞の血統傾向を徹底分析し、出走予定馬の適性を査定する当コーナー。今週は菊花賞だけではなく、19日に行われる富士ステークス(GⅡ)の有力馬5頭もチェック――。 【評価は★5つが満点】 ※適性評価=血統を中心に馬体や走法などから今回の条件との適性マッチ度を評価 ※素質評価=血統、馬体、走法などから素質の高さを相対的に評価
〈富士Sの血統傾向〉
東京芝1600メートルで行われる富士Sは過去10年の馬券圏内馬30頭中12頭がディープインパクトの血を内包。平均~スローペースの末脚勝負になりやすく、日本の主流血統が素直に走っているマイル重賞です。今年の登録馬の顔ぶれならペースも落ち着きそうで、末脚勝負に強い配合馬を狙いたい一戦です。
アルナシーム
母ジュベルアリは不出走馬ですが、アルアイン=シャフリヤールの全姉という超良血。モーリス産駒の本馬も母の仔らしい小柄な馬体でしたが、徐々に体を増やしつつ、気性面の課題もしっかりとクリアしてきています。母父にディープインパクトの血を持ち瞬発力も上々。ただ、左回りでは手前変換などに課題を残すため、東京替わりは少々割引が必要でしょうか。 適性評価:★★★ 素質評価:★★★★
ゴンバデカーブース
母アッフィラートはLyphardの4×4などを持つ機動力型ディープインパクト産駒で、引退レースの中山牝馬Sでは3着。ブリックスアンドモルタル産駒の本馬はRobertoの5×5から立ち肩に出ていますが、ディープインパクトの血を中心に瞬発力も強化しており、弱点の少ない優等生なマイラーといった印象です。東京コースがベストではありませんが、2400メートルからの距離短縮は大きなプラス材料と言えるでしょう。 適性評価:★★★★ 素質評価:★★★★