県警で相次いだ不祥事の中で不自然な捜査が行われ、前の本部長の隠ぺい疑惑が指摘されている盗撮事件を巡り新たな動きです。県議会は当時、本部長と枕崎警察署の連絡役を担っていた前の首席監察官を参考人招致する方針であることが分かりました。 　この事件は当時、枕崎警察署の男性巡査部長が女子トイレに侵入し、スマートフォンで女性を複数回にわたり盗撮した罪に問われ、有罪判決を受けたものです。　 　この事件を巡って情報漏えいの疑いで起訴された前の生活安全部長本田尚志被告が「野川明輝前本部長が事件を隠ぺいしようとした」と主張していますが、野川前本部長は隠ぺいを否定しています。 　関係者によりますと、この事件で本部長の指示を枕崎署長に伝えるなどの連絡役を担っていた当時の首席監察官を、12月に開く県議会の常任委員会に参考人として招致する方針であることが分かりました。 　当時の枕崎署長にも出席するよう求めましたが、体調不良を理由に辞退されたということです。 　では、この事件で当時の首席監察官はどのような役割を担っていたのでしょうか。県警の説明によると2023年12月、枕崎署が盗撮事案を把握し捜査を開始します。犯行に捜査車両が使われた形跡などから、当時の首席監察官が警察官による犯行の可能性があると本部長に報告。本部長は『証拠が乏しいため、署で捜査を尽くすとともに「教養」を行うよう』首席監察官に指示します。これを首席監察官が当時の枕崎署長に伝えた際、誤って伝わってしまい、署長は「捜査は中止」と署員に伝え、捜査が2日間中断しました。 　野川前本部長から直接指示を受けたとされる当時の首席監察官。県議会でどのような証言をするのか注目されます。