「食事が本当にお粗末な状態」 相次ぎ明らかになる不正 グループホーム「恵」の利用者家族は不信感
メ~テレ(名古屋テレビ)
愛知県などで障害者向けグループホームを展開する「恵」の一部ホームに対し、愛知県は、最も重い行政処分である「指定取り消し」を行う方針を決めました。処分の範囲によっては、利用者に影響が出る恐れもあります。 愛知県内で27、全国で約100の事業所を抱える、障害者向けグループホームの運営大手「恵」。 これまでに利用者にホーム内で提供する食事の材料費を「水増し」して請求していたことがわかっています。 過大徴収の額は、愛知県内のホームだけで約2億1800万円にのぼるといいます。 さらに、実際には働いていない職員が働いていたように装ったり、実態のない利用実績を、あるように装ったりして、不正に障害福祉サービスの報酬を請求していたことも明らかになりました。 「県としては恵が運営するグループホームなどへの監査は終結しました。現在、これを踏まえての行政処分に必要な手続きを進めているところ」(愛知県 大村秀章知事) 愛知県は、県内の一部のグループホームの指定を取り消す方針を固め、「恵」側の意見を聞く「聴聞」の日程を通知しました。聴聞の内容を踏まえたうえで、6月にも正式に処分を行う方針です。
影響は全国100以上の事業所に及ぶ可能性も
「指定取り消し」となった場合、行政処分としては最も重いものとなります。 さらに、厚労省が不正の「組織的関与」を認めた場合「恵」が運営する他の事業所も6年ごとの指定更新が認められなくなり、事実上、運営ができなくなります。 影響は全国100以上の事業所に及ぶ可能性も―― 「この点については社会の関心も高く、利用者やご家族も不安に思っている方も多いと思いますので、行政処分の手続きはできる限り速やかに決定をしていきたい。障害者の福祉事業というのは公共性が高いということなので、税金を原資にして、行政の事業としてやってきていることから、より適正に行っていかなければならない事業」(大村知事) また、名古屋市も市内4カ所の事業所の指定を取り消す方針です。