【ジロ・デ・イタリア2024 レースレポート:第6ステージ】ペラヨ・サンチェスがストラーデ・ビアンケでの攻防を制しステージ初優勝。チャンスを掴んだ強い思い「最後に最強か最速の選手になろうと心がけた」
翌日に40.6kmという長めの個人タイムトライアルが控えているこの日は、総合成績の上位進出よりもステージ勝利に意欲的な選手たちにとっては狙い目だ。多くの選手がアタックに意欲的で、決定的な逃げが形成されるまで約100kmかかった。その時点で集団はかなり脚を使っていて、これ以上の疲労を好まない選手らの気配を利用して7選手がようやく抜け出すことに成功した。
アルペシン・ドゥクーニンクのカーデン・グローブス(オーストラリア)、デカトロン・AG2Rラモンディアルのアンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア)、チューダープロサイクリングチームのマッテオ・トレンティン(イタリア)、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネのフィリッポ・フィオレッリ(イタリア)、そしてサンチェス、アラフィリップ、プラップだ。
この中で前日までの総合成績で最も上位につけているのが、2分33秒遅れの総合21位のプラップだった。逃げた選手らとメイン集団との差は130km地点(残り50km地点)で2分53秒差。オーストラリアのナショナルチャンピオンであるプラップがマリア・ローザのバーチャルリーダーとなった。
「僕たちにとっては、グラベルや丘陵地帯であまりエネルギーを費やしたくなかったので、逃げが離れていけば都合がよかった。ルーク・プラップがマリア・ローザを奪ったとしても、それはそれでよかった」とその時の心境をポガチャルがゴール後に語っている。
前半の100kmでも攻撃的に走っていた7選手だが、逃げが決まった後でもメイン集団との差を保つためにスピードを緩めることができなかった。グラベルセクションになるとメイン集団がプッシュを続け、その差が徐々に縮まっていく。
「僕らは自分たちのテンポで走っただけだし、僕のチームはいい仕事をしてくれたけど、イネオス・グレナディアーズがグラベルセクターでハードに走ってくれたから、あっという間に差が縮まった」(ポガチャル)
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