「サルバム」の“色香”は滲み出て染み出る 支援の連鎖で日本のファッションを底上げ
こうしたアプローチは、個性を爆発させるようなクリエイションを追求し、シルエットや後のせのディテールなどに主眼を起きがちであろう学生たちにとっては、大きな刺激になったはずだ。まだまだ自分達さえ手に入れていない“色香”とは、なんなのか?そんな“色香”は、どうしたら滲み出す・染み出るように表現できるのか?また、そんな静かなクリエイションに必要な素材選び、パターンワークのポイントとは何か?個性や自由の表現方法をある程度習得し、次のステージに進もうとする学生にとって、進化を続ける「サルバム」の制作に携わったことは、大きな糧になるだろう。
そして藤田デザイナーは今季、「バイアール」の支援を受けて、ウィメンズのパリ・コレクションでもイベントを開催予定だ。藤田デザイナーは学生を支援し、そんな彼を企業が支援する。支援の連鎖で日本のファッションシーンが盛り上がることを期待した今回の「サルバム」の支援は、大正解といえるだろう。