浅煎り・中煎り・深煎りのどれがいい?医師が教える“コーヒー”が持つ健康効果
“浅煎りコーヒー”が持つ効果
さらに、浅煎りのコーヒーには、血糖値をコントロールする上で重要な成分であるトリゴネリンも含まれています。 トリゴネリンは、血管の機能を改善して、脳神経細胞で活性化する物質で、トリゴネリンがあることによって神経同士をつなげている軸索を伸ばすことができます。 それにより記憶力の向上などの効果があると報告されていますが、トリゴネリンには血糖値を下げる作用もあります。 トリゴネリンは焙煎すると、ニコチン酸(ナイアシン)、いわゆるビタミンB3になってしまうので、血糖値を下げる効果としては生豆になればなるほど有利であると言えます。
コーヒーは焙煎状態で効果が変わってくる
コーヒーは浅煎り、中煎り、深煎りと焙煎するごとに健康効果を生み出す物質が変わってきます。 浅煎りであればあるほど血糖値のコントロールに有利ですし、脳の機能の改善効果も得られます。 中煎りは少し酸味が強くなりますが、最も抗酸化物質が多い状態です。 深煎りは香りの成分が強く出て、リラックス効果が得られますし、ミトコンドリアの活性効果が一番強いです。 焙煎状態によって全く違う健康ドリンクになるので、各種のコーヒー豆を取り揃えて飲むのもいいのではないでしょうか。 (TEXT:山田周平) ▼動画でもっと詳しく知る 【YouTube】https://youtu.be/iml_WMlI-Rs 画像提供:Adobe Stock
石黒成治先生
消化器外科医、ヘルスコーチ。 1973年、名古屋市生まれ。1997年、名古屋大学医学部卒。国立がん研究センター中央病院で大腸癌外科治療のトレーニングを受ける。その後、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院に勤務する。2018年から予防医療を行うヘルスコーチとしての活動を開始。腸内環境の改善法、薬に頼らない健康法の普及を目的に、メールマガジン、YouTube、Instagram、Facebookなどで知識、情報を分かりやすく発信している。Dr Ishiguro YouTubeチャンネル登録者数は37万人超(2024年1月時点)。
執筆者情報
■山田周平 ライター。さまざまなWEBサイトでエンタメ記事や育児コラムなどを書いています。著書に『ひとのパパ見て わがパパ直せ』。 Instagramアカウント:@damepapa31 https://www.instagram.com/damepapa31/