業界のプロが説く、2024年の照明トレンド9
バックライト
最近注目を浴びているライティングの手法のひとつが、インテリアや壁面装飾をやさしく照らすバックライト。明るさが必要な部屋では実用的ではないものの、空間を一気にムーディに変えるテクニックだ。 「Lights & Lamps」のデザイナーによると、バックライトの使いどころは多彩。アート作品や建築のディティールなど、特定の要素を際立たせるのに有効で、コンクリートやレンガなどの質感や壁紙のパターンに視線を集めることもできる。 また、部屋の奥行きや立体感を強調でき、特に狭い部屋では、空間がより広く開放的に感じられる効果も。多くの場合LEDが使われており、色味や照度をコントロールできるのもポイントだ。 写真:「Garden Trading」の「ウェルフォード・ピクチャー・ウォールライト」と「キングスベリー・ウォールナット・ランプ」
調光機能付き
照明がこれまで以上に総合的で建築的な視点からデザインされるようになっているいま、より細やかに調整可能なアイテムが人気を広げている。 調光機能付きの照明は、時間帯や季節によって、またはパーティや映画鑑賞といったオケージョンに応じて、さまざまな雰囲気を演出するオプションがあることを意味する。 写真:「Humble」の調光可能な「トゥー・テーブルライト」
スマートライト
スマートフォンなどで操作することができる“スマート照明”も市場が拡大。イギリスのオンライン照明販売サイト「Lighting Superstore」によると、今後2年間でスマート照明の利益は2倍以上になると推定されているそう。 照度や色味を簡単に変更できるほか、外からの光や部屋の明るさを検知して、自動調光する機能を持つものも。さらに、個人のライフスタイルや生活リズムに合わせて照明の色や明るさをコントロールすれば、精神的なウェルビーイングを高めるともいわれている。 なお「Lighting Superstore」によると、「オレンジや赤系を柔らかくブレンドした光は心を落ち着かせ、青や緑系の光は刺激や活力を与える効果がある」とのこと。リビングルームには前者を取り入れてくつろぎの空間を作り、オフィスや仕事部屋には後者を取り入れて作業効率をサポートする、といった上手な切り替えをしたい。