業界のプロが説く、2024年の照明トレンド9
クワイエット・ラグジュアリー
ファッションからインテリアまで、いまやあらゆるシーンで耳にするこの流行語“クワイエット・ラグジュアリー”は、照明の世界にも浸透。 シンプルでありながら上質さを感じさせるデザインが台頭すると予測される。特に、白やゴールドの照明器具が増加傾向にあるとか。 写真:「houseof.」の「サンドチューブ・テーブルライト」
サステナブル
2021年に英国で行われたある調査によると、成人のおよそ3分の2が環境への不安を感じているという。より環境にやさしい照明が数多く登場していることにも納得だ。 ただ、サステナブルな照明といっても、素材や製造技術、機能など、どの部分に工夫がされているかはメーカーや製品によってさまざま。いずれにせよ、企業の環境配慮への姿勢が信用に値するものか、購入前にきちんと調べることが重要。 環境にやさしい素材として挙げられるのは、ラタン、シーグラス(海草)、バンブーなどで、いずれも成長が早く再生可能な天然素材。家具業界でも流行しているアルミニウムも持続可能な金属で、何度もリサイクルできるため、今後ますます照明業界で広く使われるようになると予想される。 写真:「Lime Lace」の「カリマンタン・バンブー・バーティカル・ペンダントライト」
建築化照明
“建築化照明”とは、壁や天井に埋め込み、建築と一体化させた照明のこと。空間を広く見せたり、光によって空間を視覚的に区分したりする効果が期待できるとして、近年人気を博している。 このトレンドについて、ジョー氏はこう語る。「建築化照明の一番の目的は、その環境のユニークな特徴を際立たせること。単に部屋を照らすだけでなく、上質なムードを作り出すのが魅力です」 写真:「Lime Lace」のウォールライト
レイヤード
異なる照明を複数組み合わせ、適材適所に配置する“レイヤード照明”も認知度を上げている。 例えば、キッチンなどよく使うスペースには、簡単に広範囲を照らせるシーリングライトを選び、廊下には、調光機能付きのウォールライトを並べて穏やかな趣きを演出する、といった具合。また冬のリビングルームには、柔らかなフロアライトとテーブルライトを組み合わせ、温もりと穏やかさを出す――といったように、季節による変化を楽しむのも醍醐味。 イギリス発の照明ブランド「Lights & Lamps」は、「照明は一日を通して進化すべき」とまとめている。 写真:「Original BTC」の「ヘクター・プリーツ・シーリングライト」と「ヘクター・30 テーブルライト」