すごい活気と勘違い 天安門事件を素通り 白タクで北京中心部へ、途中で女性が乗ってきた 話の肖像画 夢グループ創業者・石田重廣<17>
《翌日、ホテル周辺を散策した》
北京中心部の繁華街はびっくりするほど活気がなかったんです。人と自転車は通っているのですが、みんな雰囲気が暗いなあって。だけど天安門広場だけは異様な状態で、大勢の人たちがわーわー、わーわー騒いでいるのね。いや、すごいなあ、活気があるんだなって。言葉が分からないって不便ですね。まさかあんな歴史的なできごとの真っただ中だったとは、考えも及びませんでした。
で、その後は天津です。町内会長から紹介された貿易公司(会社)に向かいました。そこは5階建ての立派な国際デパートになっていて、フロアごとに外国製の炊飯器やら掃除機、洋服なんかがたくさん置いてある。いやあ、すごいところと仕事をするんだな、と思ったのもつかの間、すぐに違和感に包まれました。(聞き手 大野正利)
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