15歳未満のエイジングコスメが規制対象に。スウェーデン&EUのスキンケア事情をレポート
ティーンやプレティーンと呼ばれる若年層が自分の肌に合わないアンチエイジング系スキンケア製品に夢中になってしまう問題について、スウェーデンの薬局が特定のクリームの購入に年齢制限や一定の条件を設けることにした。今後のEUのスキンケアへの制限やその動向を仏版「エル」よりレポート。
アンチエイジングに夢中なセフォラキッズ
最近、若いティーンエイジャーのなかには“セフォラキッズ”と呼ばれる子たちがいる。 スキンケアやメイクに夢中になる子供たちを指すこの言葉は、彼らがソーシャルメディアの情報をもとに、「セフォラ」で取り扱いのあるレチノール、ビタミンC、AHAのスキンケアの効能について知り尽くし、さらに積極的に美容ルーティンに取り入れていることに由来する。 近年ではZ世代のみならず、プレティーン(8歳から13歳)がスキンケア製品の忠実な顧客となっているが、なかには10歳そこそこでシワ対策製品など、肌のニーズにそぐわないアンチエイジングコスメを日常的に使っている子もいる。
プレティーンとまではいかなくとも、薬局やコスメショップでシワ対策に効果があるとされるスキンケアアイテムを購入するティーンエイジャーもまた、増加傾向にある。 これらの製品にはアンチエイジング効果があるものの、10代の肌には適していない。皮膚科医によると、これらの製品は皮膚への好ましくない反応だけでなく、子どもたちの身体にも影響を与える可能性があるのだとか。
スキンケア製品に年齢制限を設ける動きがスタート
この現象がますます広がるなか、美容業界の一部は抜本的な対策を講じ始めている。その一例が、スウェーデンのドラッグストアチェーン「アポテック ヤータット」による未成年者への特定の化粧品の販売禁止の取り組みだ。 早期の使用を防ぐために「アポテック ヤータット」は、一部のスキンケア製品の購入に15歳以上という年齢制限を設けた。この制限はAHA、BHA、レチノール、ビタミンCなどの成分を含むアンチエイジングスキンケア製品に適用されている。