<春風と共に>選手紹介/5 天理・下林源太三塁手/智弁学園・山下陽輔三塁手 /奈良
◇力強いスイング持ち味 天理・下林源太三塁手(2年) 「背中で引っ張れる主将になってきた」。経験を積むごとに成長を重ねる姿に、中村良二監督も信頼を寄せる。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 「打の天理」を体現する力強いスイングが持ち味だ。2019年秋の公式戦では12試合で5割2分3厘の打率と、5本の本塁打。記録はチームでも群を抜くが、それでも「主将として実力が足りない」と決して満足しない。 準々決勝で敗退した19年夏の県大会。試合終了と同時に泣き崩れる先輩たちの姿が忘れられない。「絶対にお前がチームを引っぱってくれよ」。掛けられた言葉を胸に、今日も人一倍声を出す。 阪神ファンだった父親の影響で野球を始めた。自分の足で立ち始めた頃にはバットを振っていたという。 ◇守備課題徹底的に練習 智弁学園・山下陽輔三塁手(1年) 5、6番を打ち、4番の前川右京選手(1年)と強力な下位打線をつなぐのが仕事。2019年秋季近畿大会の智弁和歌山戦では、本塁打を放つなど5打数3安打4打点の活躍を見せた。続く大阪桐蔭戦でも二回に先制の本塁打を放ったが、試合には敗れた。甲子園で雪辱を果たしたい。 課題は守備だ。秋の公式戦でも「エラーが多かった」と反省。冬の間に守備練習を徹底的に行い、球の正面に入って確実に止めることを心掛けて練習に臨んでいる。 今までで一番つらかったのは中学3年の時。試合中に左足首を骨折し、3カ月以上、野球ができなかった。「今は毎日練習ができて楽しい」。趣味は音楽鑑賞。井元康勝部長によると「顔はいかついが、心は優しい」。