【箱根駅伝】総合優勝の目標達成へ、駒澤大に欠かせない佐藤圭汰の復調 太田蒼生へ「同じ区間を走るのなら今度は勝ちたい」
佐藤圭汰「インパクトのある走りをしたい」
総合優勝のための大きなピースは、やはり佐藤圭汰だ。今年は箱根駅伝直後に単身アメリカに渡り、クラブチームの合宿に参加。ボストンの競技会で5000m13分09秒45秒をマークし、室内日本記録を更新した。前回の3区で後ろから来た青山学院大の太田蒼生(4年、大牟田)に追いつかれ、突き放されたことが「今までにないぐらい悔しかった」と語り、悔しさが好記録の原動力になっていたと明かす。 今シーズンは夏前に恥骨の疲労骨折が見つかり、6月の日本選手権を欠場。出雲駅伝と全日本大学駅伝にも出走できなかった。10月の中旬ぐらいから練習を再開し、11月からは本格的にポイント練習にも復帰。従来のフォームは体に負担がかかり、けがにつながったため、体の使い方やフォーム改善に力を注いでいるという。 「故障前よりもパワーアップしていると感じています。このまま体調不良やけががなければ、昨年と同じパフォーマンスを発揮できると思います」と手応えを語る。 佐藤の大きな目標は、1500m、3000m、5000mで日本記録を更新し、オリンピックでメダルを取ること。そのためには「日本人が誰も追いつけないようなレベル」になる必要がある。トラックでの活躍を目指す上で、箱根駅伝がどうつながっているかと聞かれると「チームのために走りたい思いがあります。インパクトのある走りをしたいです。箱根駅伝への取り組みはトラックでも生きてくると思います」とさらなる活躍を誓った。 昨年負けた太田を「ライバル」として挙げ、「同じ区間を走るのなら今度は勝ちたい」とリベンジを誓う佐藤。昨年は初の20km以上の距離ということもあり、抑えめで入ってしまったと反省点を挙げた。「今年はたれてしまうことを考えずにハイペースで突っ込んで、絶対中盤にも追いつかせないようなペースで入りたいです。ラスト3kmはまたきついイメージがあるので、ラストにまた動かせるようにある程度コントロールしながら走っていければと思います」。前回の経験をもとに、勝つイメージをすでに描けているようだ。