TGLが開幕! W・クラーク率いるザ・ベイGCがX・シャウフェレのニューヨークGCに大差の勝利。「夢が現実になった」とタイガー
タイガー・ウッズとローリー・マキロイの新リーグTGLが現地時間7日フロリダに新設されたSoFiアリーナで開幕。最新のデジタルテクノロジーとリアルなゴルフを融合した15ホールマッチはウィンダム・クラーク率いるザ・ベイGCがザンダー・シャウフェレ擁するニューヨークGCを9-2で下し圧勝し、その模様は1500人の観客と世界中のテレビ視聴者を興奮させた。
未知の世界だったTGLがいよいよ本格始動した。18台のフルスウィング・レーダーデバイスと8台のトップトレーサー光学カメラを組み合わせ会場には派手なライティングと音楽が流され巨大スクリーンに向かってティーショットを打ったかと思えば、50ヤード以内は天然芝が張られ自在に変化するターンテーブル上のグリーンでプレーされる。 バーチャルとリアルの融合は4人1組のチーム同士の対決だが、開幕戦は4人のうち両チームとも1人が抜け3対3の戦いとなった。 ニューヨークGCのメンバーはシャウフェレ、リッキー・ファウラー、マシュー・フィッツパトリック。ザ・ベイGCはクラーク、シェーン・ローリー、ラドビッグ・アバーグの面々。 最初の9ホールは3人が交代で打つマッチプレー。あとの6ホールが1対1の直接対決だ。テレビ向けイベントのため2時間で終わらなければならない。そこで各選手に与えられた1打の持ち時間は40秒。スピーディかつダイナミックなプレーに会場は大いに盛り上がったが、前日の練習で圧勝したニューヨークGCが本番ではザ・ベイGCにお株を奪われ予想外の展開となった。 普段コースでは見ることのできない選手の素顔が垣間見えるのも醍醐味の1つ。たとえばメガネ&長髪で登場したファウラーがローリーとの対戦で負けが確定したあとに「ウィニングパットを打って」とローリーに要望。ところがパットがカップに届く前に旗さおを投げ入れ、わざと進路を妨害するユーモラスなシーンも。リッキーがふざけるの? と話題になった。 次回(現地時間14日)はタイガー・ウッズのジュピターリンクスGCがコリン・モリカワ擁するロサンゼルスGC対戦する。 開幕戦のテレビ中継に登場したタイガーは「すごくワクワクしている。夢が現実になりゴルフを別の次元に引き上げることができたなんて信じられない。伝統的なゴルフとは違うかもしれないけれどこれもゴルフ。多くのファンにこの楽しさが伝わるといい」と語っている。 昨年始動するはずだったがSo-Fiアリーナの天井が陥落し開幕が1年遅れた。しかし遅れたぶん、より最新の設備を採用することができたことにタイガーは満足しているようだ。 2時間で完結するテレビ向けアリーナゴルフはアメリカではゴルフ専門チャンネルESPNで放映され、日本でもU-Nextがオンタイムで配信。マキロイのチームメイト松山英樹が観客にどうアピールするかも興味深い。
川野美佳