【プレビュー】運命が決まる”伊予決戦”!”昇格&優勝”のダブルを懸ける愛媛の勢いか、昇格への生き残りを懸ける今治の意地か | Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】11月11日から12日にかけて行われる明治安田生命J3リーグ第35節の見どころを紹介していく。 ●【動画】J2最終節直前|乾貴士(清水エスパルス)プレー集
前節は、首位の愛媛FCの昇格が決まる可能性があったが、3位のカターレ富山が勝利したことで、昇格争いの行方は持ち越しとなった。ただ今節、愛媛が勝利した時点で他会場の結果に関わらずに昇格が決まるという状況だ。 奇しくもその重要な一戦で愛媛がホームに迎えるのは、同県のライバルであり、昇格に向けて負けられない状況に追い込まれている6位・今治FCだ。ただでさえ、負けられないという意地と意地がぶつかり合う”伊予決戦”というダービーが互いの昇格の運命が決まるという大一番になった。 愛媛は、シーズンを通して勝負強さを示し、2位の鹿児島ユナイテッドFCとは勝ち点「9」差をつけて首位を独走している状況だ。前節は、好調を維持していたY.S.C.C.横浜を1-0で下し、シーズン最多連勝を「4」に更新。最高のチーム状態で臨むことができる。また前述した通り勝利すれば、3シーズンぶりのJ2復帰が決まるだけでなく、鹿児島が引き分け以下で、J3優勝も決まる。苦しい時を共に乗り越えてきたホームサポーターの前でダービー勝利と共に昇格と優勝を決め、歓喜の時を迎えられるか注目の一戦だ。 対する今治は前節、開始早々にFW千葉寛汰のゴールで先制したものの、その後に3失点を喫して逆転負け。このタイミングでシーズン3度目の連敗を喫し、昇格圏との差が「8」に広がった。このダービーを落とし、2位鹿児島が勝利した瞬間に昇格の可能性が消える瀬戸際に追い込まれている。ただ次節は、鹿児島との直接対決を残しており、この上位との連戦を勝ち切れれば、一気に昇格への希望が見えてくる。ここで底力を示すことができるかが問われるダービーマッチとなる。 もうひと枠の昇格争いも白熱してきている。現状、鹿児島が2位をキープしているが、前節は奈良クラブとドローに終わり、3位の富山が勝利したことでその差は「2」に縮まった。さらには来季のJ2ラインセスが交付されなかったFC大阪や逆転での昇格を狙う松本山雅FCが前節を勝利を飾り、その争いも白熱してきている。 そういった中で12日、13時から大逆転での昇格を目指す松本が生き残りをかけて福島ユナイテッドFCと敵地で対戦する。 松本は残り4試合で昇格圏まで勝ち点「6」差と依然として厳しい状況は変わらないが、前々節はSC相模原、前節はギラヴァンツ北九州と下位を相手に連勝をマーク。何とか昇格への希望を繋ぎ止めている。この連勝をどこまで伸ばせるかが松本にとっての最後のチャンスだ。直近2試合でクリーンシートを続けられているところは継続したいポイントだ。その上でリーグ得点ランキングのトップに立つFW小松蓮らリーグ屈指の攻撃陣がしっかりとチャンスを仕留めていけるか。3連勝へのポイントになる。 一方で16位の福島は、10月最初のゲームとなった第29節・岐阜戦での勝利を最後に5試合勝ちなしと苦しんでいる。前節は、前半にミスが絡んだところから失点を許し、後半巻き返しを見せてシュート数ではFC大阪を上回ったが、反撃の狼煙を上げることはできなかった。今季はシーズンを通じて得点力というところに苦しんできただけに、来季に繋げる手応えを掴むためにも攻撃陣の奮起が問われる一戦になりそうだ。 その他、土曜日には鹿児島が敵地でFC琉球と、日曜日には富山が奈良をホームに迎えることになる。今節の結果を経て、昇格争いがどのように動いていくか注目だ。