帰還中のはやぶさ2は今 JAXA会見(全文2)探査機もすこぶる順調
Bを選んだ理由は?
東京とびもの学会:お世話になっております、東京とびもの学会の金木と申します。細田さま宛てに2件お伺いしたいと思います。まずイオンエンジン、A、B、C、D、4台ありますけども、今現状Bがバックアップ扱いということですけども、Bを選んだ理由というのは何かあるんでしょうか。 細田:ちょっと今ちょうどいい図がないんですけれども、イオンエンジンはプラズマ源が4台、A、B、C、Dとありますけども、これを動かす直流電源は3台しかありません。これは電力の都合で3台しか運転できないからなんですけれども、それぞれエンジンと直流電源はリレーボックスでつながっていて、このリレーを切り替えて運転のペアを選びます。このときに、ちょうど4つと3つという感じで、端っこのAとDは選べる電源が1個しかないので、まず両端を使うというような感じで考えた結果、A、C、Dにしようと。 どれをバックアップにするかっていうのはわりとなんでも良かったんだと思うんですけども、その都合で、こういうペアで、1回付けちゃうとずっと使うものですから、こういう感じで動かしていることになります。
砂を浴びた場合に予想される不具合は?
東京とびもの学会:ありがとうございます。もう1点ですけども、11ページの資料。1年半ぶりの運転、かつタッチダウン運用で砂を浴びたかもしれないできちんと高電圧が引火できてイオンビーム加速ができるか、ということなんですけども、砂を浴びたことで予想される不具合、不安材料、そういうものはどういうものがあったのかをお教え願えればと思います。 細田:イオンエンジンの加速原理、動作原理として、1ミリ程度の非常に狭いところに2キロボルトぐらいの非常に強い電位をかけて、そこでイオンをびゅっと加速するというのがイオンエンジンの仕組みになります。非常に狭いところに高電圧をかけるものなので、ここに例えば砂が入った場合どうなるのか、あるいは中和器も含めて穴が開いていますので、こういうところにいろんな物性を持った【** 00:19:40】ということは地上でも十分に実験できておりませんので、これについてはちょっと緊張して動かしました。 東京とびもの学会:すいません、1ミリという話がありましたけれども、これはグリッドとグリッドの隙間が1ミリということですね。 細田:はい。3枚あるグリッドの間がだいたい1ミリぐらいです。 東京とびもの学会:分かりました。ありがとうございます。 司会:では次のご質問ある方。では右側の一番前の方。