46歳で大チャレンジ、保育士に転身も「体力キツい」 会社勤めに戻り、50歳で正社員になるまで #令和の親
転職を考えるも50社応募しても1社も面接まで行けない日々
佐々木さん:「保育士を続けるのは体力的に厳しい。もう一度、以前やっていたWeb編集の仕事をしたい」と妻にも話したうえで、転職活動をスタート。ですが、全然うまくいきませんでした。年齢的にも厳しかったんでしょうね。50社近く応募しても、1社も面接に行けませんでした。 これはマズいぞと妻に相談すると「とりあえず、派遣でもいいからWebの仕事を探してみたら?転職活動も並行して、1年の間に転職先を見つける。それがかなわなかったら、保育士として働くって覚悟を決めればいいんじゃない?」と言われました。そんなわけで、人生で初めて派遣会社に登録。年齢がネックとなる中、ご縁のあったS社で2018年10月から派遣社員として勤務することとなりました。
初めて派遣社員にーアラフィフ“おじさん”派遣社員の流儀
佐々木さん:妻は仕事柄、時間の融通がききにくかったので、私が定時ピッタリに上がって、小学生の子どもの学童のお迎えへ。子育てと派遣社員としての仕事を両立しながら、正社員としての転職先を探すという日々でした。 人生初の派遣社員は、試行錯誤の連続でしたね。派遣社員としてうまく周囲になじんでいる人のブログを読みあさっては、ノウハウをメモして毎朝出勤前に読んでいました。 職場は若い人向けのメディアの編集部で、社員も20代を中心に若いかたが多かったんです。最初に挨拶させていただいた時は「急にこんなアラフィフのおじさん派遣社員が来て、みんなとまどうだろうな」と思いました。 なので、周囲に気を使わせないように、自分の経験や昔話をしない、上司でも新人でも誰にでも同じように接するということを意識しました。 仕事は毎日、カルチャーショックの連続。仕事の進め方はもちろん、若い社員のかたが話している芸能人の名前がわからない、Slackのスタンプにとまどうなど……挙げればキリがありません。そんななかでも、周りの人には本当に恵まれました。メンターだった正社員のかたに「聞いてダメな時間はないので、いつでも聞いてください!」と言ってもらえたことには、本当に救われましたね。 不安こそありましたが、運よく周りの人に恵まれたこと、そしてもともとポジティブな性格だったのもあり、初めての派遣社員としての仕事も楽しくやることができました。前職がかなりブラックだったので、耐性もあったのかもしれませんが(笑)。 この1年間は、自分の頭のOSが急速にアップデートされていくような毎日でとても楽しかったです。Windows2000で止まっていたところ、急に最新のiOSになったみたいな感じです。