46歳で大チャレンジ、保育士に転身も「体力キツい」 会社勤めに戻り、50歳で正社員になるまで #令和の親
毎日プラス1%の努力を積み重ね、嘱託社員から正社員に
佐々木さん:仕事は定時で切り上げる必要がありましたが、与えられた仕事をすればよいと自分で割りきるのではなく、「求められたことより少しだけ上をめざす」ことを心がけていました。できることの幅も広がり、1年後には嘱託社員に。 その後、50歳を手前にしたタイミングで部長が嘱託社員から正社員への登用を上申してくれました。人事は「前例がない」と驚いていたみたいです。はっきりとは言われませんでしたが、年齢がネックになったんだと思います。 50歳にして正社員に。会社でも初めてのことだったようで、うれしさと同時に「支えてフォローしてくださった方々のためにも、結果を出していかないと」と身が引き締まる思いがしました。 結果を出すといっても、会社から与えられる目標って高いことが多いじゃないですか。「ちょっと無理じゃないか」って思うこともありますよね。でも、明日は達成できなくても、少しずつ積み上げれば半年後、1年後に成果は出せるはず。そう信じて、やることを細分化し、毎日今できることのプラス1%の努力を積み重ね続けました。いま、目の前の5分間をがんばれないなら明日もがんばれない、そう思って努力を続けました。 その結果、当初は無理だと思っていた目標も時を経てクリアできるようになっていました。少しの努力でも日々積み重ねれば、気付けば一段高いステージに立てるようになると実感しましたね。その結果、社内で表彰をいただく機会にも恵まれました。
育児の原動力は「子どもの成長の瞬間を見逃したくない」
佐々木さん:仕事をがんばりながら、料理や掃除、送り迎えなどは大変ながらも楽しんでやっていました。子どもの成長は想像よりはるかに早くて、瞬間瞬間を見逃したくないなと思ったんです。 保育園や学童の送り迎えでも、保育士さんとの会話で園での様子を聞けたり、同じ園の保護者のかたと情報交換したりできるので、「大変」よりも「楽しい」「子どもに早く会いたい」という気持ちのほうが強かったです。 結婚前は料理もまったくできなかったんですが、子どもがアレルギーを持っていることもあり、自然と家で料理をするようになりました。手作りして工夫すれば、外食では食べられない洋食なども食べさせられると気付いて。子どもの笑顔も原動力となり、日々やりがいを感じられるようになりました。 家事や育児は、夫婦でやり方が違うこともあると思いますが、自分の得意を伸ばして相手の苦手を補うのが良好な夫婦関係を築くコツだと思っています。