【高校ラグビー】石見智翠館4強逃す 負傷の祝原久温主将は終盤出場「申し訳ない。楽しかった」
<国学院栃木12-0石見智翠館>◇準々決勝◇3日◇大阪・花園ラグビー場 日本代表候補7人を擁するAシード石見智翠館(島根)が、主将を欠く中で、Bシード国学院栃木に敗れ、4強入りを逃した。 前半4分に先制トライを許し、0-7で前半を折り返した。後半17分にはミスも絡みモールで押し込まれ追加点を奪われた。無得点のままノーサイドの笛が鳴った。 主将のNO8祝原久温(3年)は前戦での右膝の負傷で、先発メンバーから外れた。「信じて待つ気持ちが大きかった。ベンチから見ていて、みんな1年間やっていたことを出せたかなと思ったが、ゴール前でミスしてしまって、国学院栃木さんは取りきって、そこの差で負けたかな」と振り返った。 「流れを変えよう」と燃え、足を引きずりながらも0-12の後半26分から途中出場した。 「キャプテンとして1年間何もできていなくて、最後の最後もこういう形で終わってしまって、みんなにも申し訳ない気持ちしかないです」と悔しさをにじませた。 出村知也監督(35)は「彼が入るだけでうちのチームはぱっと明るくなるので、『アタックするぞ』というメッセージも込めて送り出しました。1年間キャプテンとしてチームを引っ張ってくれたので最後にグラウンドに立ってほしかった」と明かした。 祝原は高校3年間について「親元離れて生活することで自分自身、成長できたし、みんなとラグビーができたことは一生の財産になる。みんなをまとめる力は今後に生かしたい」と話した。同部の歴代最多となる約45人の世代をまとめた。「どうしようもないキャプテンだったんですけど、それでもみんな1年間続けてくれてすごくありがたい。楽しかったです」と最後にすがすがしい表情を見せた。【塚本光】