群雄割拠のエコカーエンジン「電気編」 EV、PHV、燃料電池車は何が強みなのか?
電気を動力源にしたクルマの未来は?
こうして見て来ると電気を動力に使うクルマの未来はまだまだ多くの可能性が秘められていることがわかる。例えばFCVベースのハイブリッドの可能性だ。普段は単価の安いインフラ電力で充電し、バッテリーを使いきったら水素を使う方法などは容易に想像できる。 しかしながら、これら電力を動力源とするクルマの共通の悩みはほぼ全てバッテリーにある。重量あたりのエネルギー量をエネルギー密度と呼ぶが、石油系燃料に対してバッテリーはエネルギー密度が低い。そして繰り返し触れて来たように充電時間がかかる。 技術革新によってバッテリーが小さく軽くなり、充電時間が大幅に短縮されれば、クルマは大きく変わるかもしれない。しかし、バッテリーは世界の人々が望んでいる速度で技術改革が進んでいないもののひとつだ。そう簡単に明るい未来はやってこないかもしれない。 次週はその電気動力車群を迎え撃つ石油燃料系の自動車がどんな進化を遂げているかについて考えてみたい。 (池田直渡・モータージャーナル)