【NBA】膝のケガが長引いているロンゾ・ボールが実戦形式の練習を再開「回復は順調だ。復帰を期待していてほしい」
2022年1月に負った左膝のケガが長引き、2年半が経過
デマー・デローザン、ザック・ラビーン、ニコラ・ブーチェビッチ。ブルズの『ビッグ3』は機能しないまま、今オフ序盤にデローザンがフリーエージェントでキングスへと去ったことで解体となった。大きなポテンシャルを秘めたこのトリオが機能しなかったのは、オフェンスのリズムを作り出して長所を引き出すポイントガードの不在が大きい。 ロンゾ・ボールが4年8000万ドル(約120億円)の契約でブルズにやって来たのは2021年オフ。彼は最初のシーズン前半戦に35試合プレーしただけで、その後は左膝のケガが長引いて2年半もコートから遠ざかっている。4年契約のすべてのシーズンに、レギュラーシーズン62試合以上の出場、オールスターとオールNBA、オールディフェンシブチームへの選出のボーナスが付いていたが、この3年間それは一つもモノになっていない。 彼がケガをしたのは2022年1月。半月板損傷は約1年で復帰できるが彼の膝は治らず、半年後には2度目の手術を、さらに昨年3月には3度目の手術を受けた。遅ればせながらここから回復は進んでおり、ついに5対5の練習を再開するに至った。 コンタクトを伴う5対5の練習を行う許可が出たのは今月に入ってから。彼のトレーナーが公開した動画での彼は、ジャレン・ジャクソンJr.やダニエル・ギャフォード、ディアンドレ・ジョーダンと試合形式の練習を行っている。 ブルズはデローザンを失い、若手ポイントガードのジョシュ・ギディーを獲得するためにリーグ最高のユーティリティプレーヤーの一人であるアレックス・カルーソを放出した。21歳のギディーを筆頭とする若手で再建に取り掛かろうとするタイミングでのロンゾの復帰は遅すぎるとも言える。 それでも、加入1年目にたった35試合であっても、アップテンポな流れを作り出して選手たち個々のポテンシャルを引き出したロンゾのプレーメークは素晴らしいものだった。もはや計算できないものと思われたロンゾのパフォーマンスが復活するとなれば、チームにとっては大きなプラスとなる。 『TMZ Sports』の取材を受けたロンゾは「回復は順調だ。復帰を期待していてほしい」とファンにメッセージを送っている。 本来であればこのオフ、彼は契約最終年を破棄してさらに大きな契約を結ぶはずだった。しかし現実は、この1年で結果を出さなければいけないキャリアの危機に瀕している。それでも、ブルズが『ビッグ3』解体で競争力を失い、先発ポイントガードのギディーをサポートする役割から少しずつリズムを取り戻せばいいのであれば、長期戦線離脱から復帰する彼にとっては都合が良いとも言える。 過度な期待はできないと言っても、まだ26歳。ここまで来るのに時間はかかったが、完全復活を果たせばこの先にまだまだ長いキャリアを築くことができる。