経団連・中西会長「政治と経済が力を合わせ、役割果たすことが重要」

小野田：ありがとうございました。山口さまにおかれましては、大変ご多忙の中ご出席をいただき誠にありがとうございました。続きまして、日本経済団体連合会会長の中西宏明さまよりごあいさつをお願いいたします。 中西：経団連会長の中西でございます。本日は第86回自由民主党大会にお招きいただきましたこと、誠にありがとうございます。本大会が、かくも盛大に開催されましたことを、心よりお喜び申し上げます。また経済界を代表いたしましてごあいさつの機会をいただきましたことを大変光栄に考えております。 　さて、わが国の経済はアベノミクスの下、安定的な回復を遂げており、企業業績も好調に推移しております。同時に安倍政権が長期安定政権の下、積極的な外交を積み重ねてこられて、世界で確固たる存在感と影響力を示されておりますことに、経済界といたしましては大変心強く思っております。 　わが国にとりまして、とりわけ本年は天皇陛下のご退位と、皇太子さまのご即位、G20大阪サミット、ラグビーワールカップと、国家的イベントが目白押しの歴史的な1年になっており、これまで以上に世界から注目が集まります。わが国がリードする新たな成長の形を世界中に示す絶好の機会であるといえます。引き続き、自由民主党の皆さまにはデフレからの脱出、国際社会の安定と持続的な発展に向けて、内政・外交両面で強力なリーダーシップを発揮していただくことが私どもの強い期待でございます。 　その際、経済成長のエンジンとして、デジタルの力を徹底的に活用し、新しい社会であるSociety 5.0を実現することが大変重要であると考えておりまして、このSociety 5.0っていうのは必ずしもおなじみのある言葉ではないかもしれませんが、人類社会において、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く第5段階の新たな社会、創造社会というふうに考えてございます。 　デジタル革新とさまざまな人々の「そうぞう」力。「そうぞう」力には2つ意味がございまして、イマジネーションとクリエーションでございますけれども、これを融合によって社会の課題を解決し、価値を創造する人間本位の社会といえると思います。で、これは国連が掲げますSDGs、持続可能な、開発目標の達成にも貢献することができます。 　こうしたことから経団連では、目指すべき具体的な社会像をSociety 5.0 for SDGsと、そういう社会と位置付けまして、その実現を一番大事な実行項目として推進してございます。本年はこれに加えまして、社会保障制度の改革や財政健全化などの構造改革、自由で開かれた国際経済市場の維持、強化などの課題に取り組んでまいります。 　この不確実な時代を乗り越えて新しい時代に果敢に切り開いていこうということを経団連も目指しておりますが、このようなときこそ政治と経済が力を合わせて共通の目標に向かって、それぞれの役割をしっかりと果たしていくことが重要であります。わが国ではG7諸国で唯一ともいえる安定した政治が維持されております。本年はいわゆる選挙の年でございます。経済界といたしましても引き続き政治の安定ならびに政権の政策遂行に全面的に、ご一緒にやらせていただくという、そういうつもりでおる所存でございます。 　最後に自民党のよりいっそうのご発展ならびにご出席の皆さま方のますますのご健勝を祈念いたしまして、私のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。 小野田：ありがとうございました。中西さまにおかれましては大変ご多忙の中、ご出席をいただきましてありがとうございました。中西さまの今後ますますのご活躍をお祈りいたします。ここで、ごあいさつをいただきました山口さま、ならびに中西さまは次のご日程のため退席されます。皆さま、いま一度盛大な拍手でお見送りください。 　次に、ご来賓の皆さまをご紹介いたします。お名前をお呼びしますので、恐れ入りますがその場でご起立ください。初めに国民政治協会会長、大橋光夫さまでございます。続きまして、自由国民会議代表、臼井日出男さまでございます。大橋さま、臼井さまにおかれましては日頃より自由民主党をお支えいただいておりますことに、心から感謝と御礼を申し上げます。お二方の今後ますますのご健勝をお祈り申し上げます。