「BMXが好き」全てはその気持ちから 『BMX』プロ選手・YUYAが高校で講師 10カ所骨折しても続ける 伝えたのはBMXの魅力と「あきらめない気持ち」
■大けがを乗り越えた経験…「絶対にかないます」
そんなYUYAさんの元を訪ねたのが、箕面東高校の体育教師、宮守さん。 特色のある学校作りを目指して、授業にBMXを取り入れようと、特別非常勤講師の依頼をしに来たのだ。 宮守さんも、実際にBMXに挑戦してみた。 箕面東高校 体育科 宮守陽介さん:(技が)1個できただけで本当に気持ちが高ぶりました。 YUYAさん:学校でも生徒の子たちに乗ってもらって『技ができたら楽しい』『やりたい』ってなったらうれしいって僕も思うので。 学校がYUYAさんに期待するのは、BMXの技術や楽しさを教えることだけではない。 箕面東高校 末永惣彦校長:あれだけのけがをされたら、歩けるようになったとか日常生活が送れるようになったくらいの回復ならまだしも、あんなパフォーマンスができるようになるって、自分で思われてなかったですよね。 YUYAさん:同じようなけがした子とかいると思うんですけど、あきらめちゃう子も中にはいると思うんですよ。そういう子たちに勇気や元気というか、『こうやってがんばればいけるよ』っていうのも伝えたくて。 箕面東高校 末永惣彦校長:生徒たちもそれを聞いて、自分たちも乗り越えないといけないことがあるなとか、あれだけがんばった人がいるんだから、自分たちももっとがんばれるんじゃないかと。 授業を前に、全校生徒にBMXのこと、自分のことを紹介したYUYAさん。 YUYAさん:皆さんこんにちは!プロBMXライダーの志賀勇也です。今日は短い時間ですけど、ぜひ楽しんでBMXのパフォーマンスを見ていただけたらと思います。 まずはそのテクニックを披露し、一瞬で生徒の心をつかんだ。 そして、かつて自分の身に起きたことを動画にして流したのだ。事故後の痛々しい姿でリハビリに励む映像を見て、生徒たちはそれぞれ驚きの表情を見せていた。 YUYAさん:たまに目がちょっと動く時があって、動くってことは治るんじゃないかなって、がむしゃらにひたすら目のリハビリをしていました。そしたら、変化は少しずつで分かりづらかったんですけど、ちょっとずつ目が動くようになってきて。今こうやって、皆さんの目の前で目が動いて、パフォーマンスができています。 もしかしたら何人かいるかもしれないんですけど、僕には無理、自分には無理ってあきらめちゃってる子も中にはいると思うんですけど、あきらめずに自分のやりたいことをがんばり続けていたら絶対にかないます。自分に目標がある方がいらっしゃったら、ぜひがんばってもらえたらと思います。 男子生徒:なぜボロボロになってまで続けられたのかを教えてほしいです。 YUYAさん:それはやっぱり、BMXがめっちゃ好きやし、事故する前もBMXの競技者、パフォーマーとしてもやっていて。(事故から)目が覚めた時も『BMXに乗る』って気持ちが強かったし。それがリハビリしてがんばるって思えた理由にもなってる。 男子生徒:百戦錬磨の男みたいな…本当にすごいです。自分の目指すべき場所の人。 憧れのまなざしを受けて、思わず照れ笑いするYUYAさん。 5月。YUYAさんの選択授業が始まると、多くの生徒が教室に集まった。 さらには「BMX部」も誕生し、競技を目指す生徒も出てきたのだ。 YUYAさん:高校の授業と部活でBMXが取り入れられて、BMXの楽しさがよりもっといろんな人に知ってもらえて、全日本選手権とかに出たり、この高校からすごい子たちが誕生するとかになって、いつか僕を倒しに来てほしいです。 「BMXが好き」。全てはその強い気持ちから。 苦難を乗り越えたYUYA先生の言葉は、高校生の夢を追う気持ちをそっと後押ししたはずだ。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年6月19日放送)
関西テレビ
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