米クリーブランド連銀総裁、インフレ抑制の任務まだ完了してない
(ブルームバーグ): 米クリーブランド連銀のベス・ハマック総裁は24日、ここ数カ月にインフレ抑制で再び進展がみられるものの、米金融当局はまだ任務完了を宣言できる段階にはないとの認識を示した。
ハマック氏はクリーブランド連銀のインフレ・リサーチ・センターが主催した会議で「我々は順調に前進しているが、インフレ率は依然として米連邦公開市場委員会(FOMC)の目標である2%を上回っている」と指摘。「新型コロナウイルス禍とその余波により、インフレの各構成要素が異なる動きを示し、全体的なインフレ軌道に重要な影響を及ぼすことを改めて認識させられる」と述べた。
ハマック氏が経済について公の場で詳しく話すのは8月の総裁就任以来初めて。
また物価に継続的な上昇圧力をかけ得る複数の要因を指摘。地政学的なイベントによって、最近下落していたエネルギー価格の「急速な反転」を引き起こし得ると述べた。さらに住宅サービス関連のインフレは鈍化しているが、クリーブランド連銀の調査によると、既存のテナントは段階的な家賃の値上がりに直面しており、インフレ率が高止まりする可能性があるとした。
一方、インフレ抑制に関する金融当局の進展は「一直線」ではなかったが、労働市場と経済全体の力強さをかなり維持しながら、物価高を落ち着かせつつあると述べた。
今後の利下げのペースや幅に関してはコメントしなかった。
原題:Fed’s Hammack Says Officials Have More Work to Do on Inflation(抜粋)
--取材協力:Alexandre Tanzi.
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Jonnelle Marte