達人流!エアブラシのトラブルレスキューQ&A【達人のプラモ術<エアブラシ編>】
プラモの達人流エアブラシ解説の第3回となる今回は、エアブラシを使った塗装中にありがちなトラブルとその原因、そして解決法を紹介します。 【チェックするところを詳しく見る】
【Q1】エアブラシ使用後に洗浄を忘れて、カップの中の塗料がゲル状になってしまった
使用後に塗料を抜いて、エアブラシ内は洗浄しておくのが基本ですが、つい洗浄を忘れてしまうこともあります。塗料カップの蓋がしてあれば1~2日程度は塗料を入れたままにしておいても問題はありませんが(使用時に再稀釈は必要)、溶剤が揮発してしまい、塗料がドロリとした状態になってしまった、塗料の薄め液で洗浄してもカップ内の塗料がキレイ取れない。さて困った!
A:専用のクリーナーで内部を洗浄する
エアブラシ内部で塗料の溶剤が揮発してドロリとした状態になってしまった場合、溶剤で再希釈しエアを逆流させてて攪拌すればカップ内部の塗料は元の状態に戻ります。しかし、エアブラシ本体内部の塗料はなかなか溶けてくれません。 こうした場合、ラッカー系塗料であれば強力な「エアブラシクリーナー」「ツールクリーナー」といった洗浄用溶剤を使うことで塗料を溶かせ。 カップ内にクリーナー溶剤を入れ、3~5分程度置いてからエアを逆流させて攪拌→カップ内の塗料を捨て吹き。これを2~3回繰り返ことでエアブラシ内部に残った塗料も落とせます。洗浄後、エアブラシを分解してニードルの汚れなどを拭き取ればより完璧です。 ただし分解洗浄は、知識がないとニードルを曲げたりノズルを破損させる恐れもあるので、自己責任でおこなってください。
▼水性塗料の場合
一部の水性系アクリル塗料は、有機溶剤を含むクリーナーを使用するとゲル状になってしまい、かえって事態を悪化させてしまうので注意が必要です。 一度固まった水性塗料は専用溶剤や水で洗っても溶かすことができません。その場合のオススメは、家庭用洗剤のマジックリンを使います。そう! 台所の油汚れを落とすのに使われている家庭用洗剤です。 水性塗料を使用したあとのエアブラシのカップにマジックリンを入れ、エアを逆流させてすすぐことで、こびりついた塗料も分解されてキレイに洗浄できます。 ちなみにラッカー系塗料には効果がありません。マジックリンはエアブラシ洗浄だけではなく、アクリル塗料を使った筆の洗浄、またアクリル塗料で塗装したパーツの塗料落としにも使えます。溶剤成分を含まないので筆の穂先やプラを傷めません。