達人流!エアブラシのトラブルレスキューQ&A【達人のプラモ術<エアブラシ編>】
■エアブラシ洗浄に効果抜群のクリーナー
▼タミヤ「エアブラシクリーナー」(726円) エアブラシのメンテナンスなどに適した強力タイプの洗浄液。洗浄が難しいエアブラシ内部に付着した塗料の汚れも、きれいに洗い落とせる ▼Mr.ホビー「Mr.ツールクリーナー 改(特大)」(880円/400ml) 筆やエアブラシに付着した塗料を、強力に落とせる。塗料成分を破壊してしまうので、うすめ液としては使用できない。同様に下地を侵す(プラスチックを溶かす)ため、塗料はがし液として使用も不可。 ▼ガイアノーツ「T-04L ツールウォッシュ」(1760円/1000ml) 筆やエアブラシの塗料汚れを強力に落とす洗浄用溶剤。プライマーなど硬化後に強く塗膜となる塗料でも溶解効果が高い。 【WARNINIG!】 クリーナー系溶剤は有機溶剤が含まれていることで刺激臭の強いものあるので、使用時には必ず換気を心がけてください。また強力なのでクリーナーを入れたまま放置するのはNGです。エアブラシ内部に使われているOリングを痛めてしまいます。またプラスチックも侵してしまうのでパーツの表面を拭くのもNGです。
▼アクリル塗料の洗浄に抜群の効果!
花王「キッチンマジックリン」(実売価格:250円~400円前後) マジックリンは「強アルカリ系洗剤」に分類されており、タンパク質や油脂を分解する特性がある。この特性を利用してメデュムの成分が化学組成的に油脂に近い性質を持つ水性ホビーカラーなどの水性アクリル系塗料、シタデルカラーなどの水性エマルション系塗料を分解、洗浄することに応用できる。使用経験ではタミヤアクリル、Mr水性カラー、ファレホ、Vicカラー、シタデルカラーで使用可。
【Q2】空気は出るけど塗料が出ない!
さて塗装という時に、エアブラシから空気は出るんだけれど塗料がでない! カップにはちゃんと塗料も入っているのに…こんな経験ありませんか?
A:エアブラシ内部のパーツの緩みをチェック!
空気は出るのに塗料が出ないといったトラブルでは、原因がいくつかあります。前回解説したように、エアブラシは大変細いノズルから塗料を吹くため、模型用塗料の大半は希釈が必要です。濃いままの塗料を使用してしまうと(顔料粒子の粗い金属色含む)、塗料が出ない場合があります。 しかし、塗料も希釈しているのに吹き付け出ない…。その原因の大半はパーツの緩みです。 ①ノズルキャップの閉め忘れ ノズルキャップが緩んでいると塗料は出ません。この場合、カップ内に空気が逆流するのですぐに分かります。 ②ニードルチャックネジの閉め忘れ この状態ではボタンを押しても(あるいはトリガーを引いても)、ニードルが後退しないので塗料は出ません。 ③塗料ノズルの閉め忘れ 全分解メンテナス等をした後にありがちなのが、塗料ノズルの閉め忘れです。ノズルを本体に取り付ける際の締め込みが足らず、正しい位置に取り付けられていないと、エア漏れを起こして塗料が出なくなります。ただし塗料ノズルは非常に精密なパーツなので、ねじ込む際には専用のノズルレンチを使う等、細心の注意が必要です。 ④ゴミ(塗料の欠片など)の混入 またごく稀にですが、カップに入れた塗料にゴミや固まった塗料の欠片などが混入して、それが詰まって塗料が出ないということもあります。この場合は、先に紹介しているエアブラシクリーナーやエアブラシメンテキットを使っての分解掃除が必要となります。