代表組も戻り、急ピッチで組織力高める明大。青学大は100周年に全国8強狙う
それぞれにとって関東大学対抗戦Aにおける今季の初戦は、ただの1試合とは違う。目指すところへ到達するために重要な80分だ。 自分たちが今季をどう戦うのか、スタイルを示す場でもある。
全国大学選手権の決勝で帝京大に敗れ、準優勝に終わった明大は、今季のスローガンを『奪還』とした。 100周年という節目の年だった昨季は日本一を逃した。それを必ず手にするため、6季ぶりに覇権を取り戻すことを誓う。
開幕戦でNO8に入った木戸大士郎主将は、その試合について、「自分たちにフォーカスして戦う」と話す。 「これまで何をやってきたのか。これから何をやりたいのか。それらを全員で確認し合いながら戦いたい」とした。
今季のチームの強みに関しては「戦いながらあらためて作っていきたい」としながらも、「明治ラグビーの心臓であるスクラムにはこだわりたいし、展開力のあるバックスの力も見せたい。『前へ』という言葉は、当然、大事にします。その基本は忘れずに全力で戦う」と力を込める。
夏の菅平では筑波大、天理大、帝京大に敗れ、勝ったのは京産大だけだった。 しかし、キャプテンは試合ごとにチーム力が高まっていると感じた。
「アタックでは新しいことに取り組んでいます。菅平でも初戦はあまり噛み合いませんでしたが、負けた天理戦でも多くのことが改善されていました。ディフェンスも同じように整ってきている。最初はスキャンできていなかった(前を見ることができていなかった)。でも試合をするごとに、攻守ともに良くなっています」
春シーズンは個々の力を伸ばすことに力を注いだ。 その地力が、夏から始めたチーム戦術の熟成の際に生かされている。シーズンの深まりとともに、太くした芯の太さが、相手に圧力をかけることになるだろう。
チームの進むべき道がぶれないように、まずは自分が明確にプレーしたいと話す木戸主将は、昨年のファイナルで帝京大に敗れた理由のひとつにオフ・ザ・ボールの動きを挙げる。 その領域を高める意識改革と準備を積んできた。開幕戦から遂行力の高いパフォーマンスを見せる。