中国、有人月探査を動画で紹介–2030年までに予定
中国有人宇宙機関(CMSA)は現地時間11月21日、2030年までに予定されている有人月探査を紹介する動画を公開した。その内容を海外メディアのSpace.comが紹介している。 中国の有人月探査ではロケット「長征10号」(Long March 10:LM-10、Chang Zheng 10:CZ-10)を2回打ち上げ、それぞれで有人宇宙船「夢舟(むしゅう、Mengzhou)」と着陸船「攬月(らんげつ、Lanyue)」を月周回軌道に送り込む。軌道上で2機はドッキングし、2人の宇宙飛行士が月面に降り立つ計画だ。 今回の動画では、着陸した攬月から探査車が運び出され、月面を走行する様子が映し出されている。長征10号の打ち上げやパラシュートの展開テスト、攬月の分離テスト、船外活動用の宇宙服、そのための地上テストと施設も紹介されている。 中国は有人月探査に向けて、沿岸部にある文昌衛星発射場を拡張している。同発射場では、現在中国で最大のロケット「長征5号」が打ち上げられており、将来は長征10号だけでなく、米Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)の「Starship」(スターシップ)にも類似した「長征9号」の打ち上げも予定されている。
塚本直樹