「厚生年金」「国民年金」みんないくら受け取っているの? 平均ってどのくらい?
国民年金の場合は5万円台とかなり少ないことがわかります。厚生年金の場合は、男女差が著しく、男性は平均が16万円台であるのに対し、女性は10万円台となっています。 女性の場合、結婚や出産、子育てによってキャリアが中断され、その後はパートなどの非正規雇用となるケースが多く、男性ほど高い賃金を維持できないことが原因のひとつと考えられます。 *厚生年金の月額階級別受給権者数 このように、厚生年金は受給額で男女差が大きいため、平均である14万3,973円が数として一番多くはなりません。そこで金額ごとの分布がわかるように、月額の受給額を1万円単位で階級にして、どの階級が多いのか一目でわかるグラフを作成しました。
女性は7万円以上13万円未満あたりにボリュームゾーンがあり、男性は14万円以上21万円未満あたりにボリュームゾーンがあります。女性は9万円以上10万円未満がもっとも多く、男性は17万円以上18万円未満がもっとも多くなっています。このように男女で山の位置が異なっているのは、働き方や賃金格差が影響しているようです。 ■おわりに あなたが受け取っている年金額は、平均よりも多かったでしょうか、少なかったでしょうか。公的年金が少なくても、貯蓄や個人年金などで準備しておけば問題はありません。これから老後を迎える人はiDeCoやNISAなどを活用して、老後資金を少しでも増やしておくといいでしょう。 ■ 石倉博子 いしくらひろこ ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。
石倉博子