【欧州市況】英30年債利回りが1998年来の高水準-小売株に買い
(ブルームバーグ): 7日の欧州債券市場は、午後に売りが加速し利回り曲線のスティープ化が進んだ。米国で発表された求人件数やISM非製造業景況指数が高水準だったことに反応した。
英国債は10年債が売られ、利回りは最大8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して4.69%と、2023年10月以来の高水準となった。30年債利回りは1998年以来の高水準となる5.25%まで上昇。英国では今後数週間にわたり、複数の国債発行が予定されており、この日は30年債入札が実施された。応札倍率は2023年以来の低水準だった。
ドイツ10年債の利回りは、一時4bp上昇し、11月のピークに迫る2.49%まで上昇したが、引けにかけては上げ幅を縮小した。
欧州株は上昇した。ユーロ圏の昨年12月の物価上昇率が、2.4%と前月より上昇したことで、欧州中央銀行(ECB)による段階的な利下げの根拠が強まった。
ストックス欧州600指数は、ロンドン市場の取引終了時点で0.3%上昇した。英国のアパレル小売りネクストが利益予想を引き上げたことなどで、小売株が幅広く買われた。
一方、英国の予算を巡り、財政規律維持のため、リーブス財務相が再び増税が必要と判断するかどうかに注目が集まる中、英国内関連株は低調な動きとなった。FTSE250指数は1.3%下落した。
1月7日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
原題:Bonds Drop, Curves Bear Steepen: End-of-Day Curves、European Stocks Gain as Euro-Zone Inflation Data Picks Up (抜粋)
--取材協力:Allegra Catelli、Joe Easton.
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Julien Ponthus