高額だったのは? 夏の日本人移籍金ランキング1~10位。圧巻の約38億でトップに立ったのは?
夏の移籍市場が閉鎖した。この時期はヨーロッパ各国リーグが開幕する時期で、Jリーグだけでなく、世界中の多くのクラブが戦力補強を行っている。今回はこの夏に移籍した日本人選手の中で、移籍金が高額だった選手をランキング形式で紹介する。(移籍金やデータは『transfermarkt』を参照。金額が並んだ場合はサイトに準拠)
J1→3部へ!?
10位:横山歩夢 生年月日:2003年3月4日(21歳) 移籍元クラブ:サガン鳥栖 移籍先クラブ:バーミンガム・シティ(イングランド) 移籍金:100万ユーロ(約1.6億円) 横山歩夢は、この夏の移籍市場でサガン鳥栖からイングランド3部のバーミンガム・シティへ移籍した。このランキングのトップ10で最年少の21歳だ。 横山は高校卒業後の2021年に松本山雅FCでプロキャリアをスタートさせた。プロ2年目はJ3で29試合に出場して11得点を記録して注目を集め、2023シーズンからJ1のサガン鳥栖に飛躍した。2023シーズンはリーグ戦17試合に出場し、0得点4アシストに終わったが、今シーズンはここまでのリーグ戦24試合で5得点3アシストと見事な活躍を見せ、イングランドへ渡った。 バーミンガムには、今夏セルティックから岩田智輝も加入。海外初挑戦の横山にとって、同じ日本人の先輩がいることは心強いだろう。J1で活躍する選手が国外初挑戦で3部に移籍するケースはあまり例がないが、横山自身、松本から鳥栖へ一気に飛躍した経験が、この決断につながったのかもしれない。 横山はバーミンガム加入後、カップ戦含めて4試合全てに途中出場で起用されている。65分頃を目安に左ウイングとして投入されるのが定番となっており、個の突破力で違いを生み出す選手として期待されていることは確かだ。デビュー戦ではアシストも記録し、順調なスタートを切ったと言えるだろう。
クラブでは苦戦中?
9位:山本理仁 生年月日:2001年12月12日(22歳) 移籍元クラブ:ガンバ大阪 移籍先クラブ:シント=トロイデン(ベルギー) 移籍金:100万ユーロ(約1.6億円) 山本理仁は昨年夏にガンバ大阪からベルギーのシント=トロイデンへ移籍した。1年間の期限付き移籍期間が終わり、この夏に100万ユーロ(約1.6億円)の完全移籍オプションが行使され、正式にシント=トロイデンの選手となっている。 山本のヨーロッパ1年目は、順風満帆とは言えなかった。ベルギー1部リーグで33試合に出場したものの、先発はわずか7回で、レギュラーポジション獲得に苦戦している。それでもシーズンが進むにつれてプレー時間が増えたことは、彼の成長が認められた証と言えるだろう。 『transfermarkt』の市場価値は、昨年6月時点で60万ユーロ(約9600万円)でこの1年で70万ユーロ(約1.1億円)に上昇したものの、シント=トロイデンが100万ユーロ(約1.6億円)で獲得したということは、これから価値を高めると評価したからだろう。 正確な左足のキックでゲームを組み立てる山本は、あらゆる能力が高い一方で、突出した武器に欠ける印象もあった。しかし、AFC U-23アジアカップで2アシストを記録し、パリ五輪では2得点を挙げ、U-23日本代表では絶対的な選手になっていた。シント=トロイデンでもそのような選手になれるのか。欧州2年目の山本の活躍に期待したい。