高額だったのは? 夏の日本人移籍金ランキング1~10位。圧巻の約38億でトップに立ったのは?
主将就任直後に移籍
8位:伊藤敦樹 生年月日:1998年8月11日(26歳) 移籍元クラブ:浦和レッズ 移籍先クラブ:ヘント(ベルギー) 移籍金:130万ユーロ(約2億円) 伊藤敦樹はこの夏に130万ユーロ(約2億円)の移籍金で浦和レッズからベルギーのヘントに移籍した。 この夏、浦和は酒井宏樹とアレクサンダー・ショルツが相次いで移籍した。これを受けて、伊藤が主将を務めることになったが、J1リーグで4試合だけキャプテンマークを巻き、その後自身もクラブを去ることとなった。浦和の下部組織で育った伊藤は、チーム離脱発表の中で、キャプテンを引き受けたのは「浦和で闘いたい、浦和でリーグ優勝したい、そしてその中心に自分がなりたいという気持ちにならなければいけないという覚悟があったからです」と語りつつ、「ですが同時に、海外でプレーしたいという夢もずっと持っていました」と述べ、熟考の末の決断であると説明した。 身長185cmの恵まれた体格を持ち、運動量も豊富な伊藤は、積極的に前線へ飛び出すことができるボックス・トゥ・ボックスタイプの選手だ。日本には珍しい大型のMFで、日本代表にも同様のタイプがいないため、ヨーロッパで一回り成長すれば次のワールドカップ(W杯)に向けて日本代表の新しい武器になる可能性を秘めている。 伊藤のヘント加入は8月14日に浦和レッズ公式サイトより発表されたが、早くも公式戦2試合で起用されており、レギュラーポジション獲得に向けてまずまずのスタートを切ったと言えるだろう。チームメートにはDF渡辺剛がいることもあり、環境への適応も比較的スムーズに進むことが期待される。
南野やハーランドに続く!?
7位:川村拓夢 生年月日:1999年8月28日(25歳) 移籍元クラブ:サンフレッチェ広島 移籍先クラブ:ザルツブルク(オーストリア) 移籍金:150万ユーロ(約2.4億円) サンフレッチェ広島からオーストリアのザルツブルクへ移籍した川村拓夢は、150万ユーロ(約2.4億円)の移籍金で、このランキングの7位に入った。 ジュニアユースから広島で育った川村は、2018年にトップチームに昇格したものの、プロキャリアの初期には多くの出場機会を得られなかった。2019年から愛媛FCへ期限付き移籍して経験を積み、2022シーズンからはミヒャエル・スキッベ監督のもとで成長し、Jリーグ屈指のMFへと飛躍した。特に注目されたのは、2022シーズンのJ1リーグ第28節・清水エスパルス戦で決めた、自陣からの60メートルを超えるロングシュートだろう。この得点は同シーズンの年間最優秀ゴール賞に選出された。 川村は、今年1月にサッカー日本代表デビューを果たしたが、AFCアジアカップカタールのメンバーには選ばれず、代表定着には至っていない。「海外でさらに成長し、サンフレッチェ広島から改めて選手としてオファーをいただけるような活躍をしたいと思います」と、川村が移籍発表の際に広島の公式サイトでコメントしていたとおり、ヨーロッパでさらなる飛躍を目指すことになった。 ザルツブルクといえば、マンチェスター・シティのアーリング・ハーランドなど、世界の最高峰で活躍するスター選手を育ててきたクラブだ。南野拓実もヨーロッパで最初に所属したクラブがザルツブルクだった。南野がザルツブルクへ移籍した際にセレッソ大阪に支払われた移籍金は80万ユーロ(約1.2億円)とされている。南野は当時19歳で、川村と単純に比較することはできないとしても、150万ユーロで獲得した川村は、即戦力として期待されているはずだ。