「お任せ民主主義」にさせない!四條畷市・東修平市長が構想する民主主義の学校とは?選挙ドットコムちゃんねるまとめ
YouTube「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎週選挙や政治に関連する情報を発信中です。 2024年9月28日に公開された動画のテーマは「首長輩出の新しいスキーム誕生へ!?」 大阪府四條畷市長・東修平氏。東氏が新しく作った政治団体「四條畷市民の力」が目指すのは、首長がきちんと政策を実現でき、市民が正しく首長を評価できるエコシステムです。選挙プランナーの松田馨氏をまじえ、具体的な構想をお話しいただきました。 【このトピックのポイント】 ・良い政策が実現できない!新人首長がぶつかる「3つの不足」 ・市民が首長を評価する情報の在り方とは ・政党とは異なる、行政に関心を持つタッチングポイントに
東氏のプロフィールは以下の通りです。 1988年大阪府四條畷市生まれの東氏。 京都大学を卒業し、同大学院を修了後に、外務省に入省しました。 2015年からは野村総合研究所インドにて、経営コンサルタントとして働き、市長選に挑戦をするために帰国。 2017年に、当時の全国最年少市長の28歳で四條畷市長に初当選しました。 最近では、兵庫県芦屋市の高島崚輔市長や、秋田県大館市の石田健佑市長など20代の市長が続々と誕生しています。 松田氏「東さんが当選したことで、全国的にも若い人が出ていく機運が高まったんじゃないかな」
首長が政策を実現できない「3つの不足」
東氏は首長を取り巻く状況の問題点に関して、3つの指摘をします。 ・首長を目指す人材の不足 ・新人首長のノウハウの不足 ・市民が得られる情報の不足 2日目は「新人首長のノウハウの不足」から始まります。 28歳で市長になってから、他の自治体で若くして当選した首長とコミュニケーションを取る機会が多かった東氏。「経営者の本はたくさんあるが、組織マネジメントや議会との関係性構築に着目した、首長としての経営の本はほとんどない」と指摘します。 東修平氏「新人首長さんがうまく政策を実現できない、実現できても撤回せざるを得ない状況が起きている。新人首長がどういう風にしていけば思いを成し遂げていけるのか、ノウハウが不足しているというのが課題感ですね」 MC鈴木邦和も、自身の経験から、民間企業の経営と首長のマネジメントはまったく違うと指摘します。 東氏は、古今東西の歴史の本でノウハウを身につけたと語ります。ポイントは、「それぞれのリーダーが何で失敗したか」。 東氏「失敗したやり方というのには共通項がある。それをなるべく回避するやり方を考えるのが僕は重要だと思う」 「首長の仕事として実践的な本はないと感じるくらい、すごく良いことが書いてある」と例に挙げたのは、マキャベリの『君主論』。難しい政策判断をする時、優しい声かけで話しかけるのか、厳しい表情で話しかけるのか、どちらがいいかなど、具体的な事柄を理由とともに説明していることを、今の状況に合わせてピックアップする、と紹介します。 こうしたノウハウを、新人首長に伝えていくシステムはどう構築するか。 東氏は、政策は学べますが、こうしたノウハウを学べる場所がないと指摘します。 そして、自身の任期が終わるまでは市長としての仕事をしっかりしながら、立候補予定者に政治活動をやってもらう、と説明します。 東氏「民間人になってからじっくり考えようかなと思いつつ、新しく着任した方や新しく首長になった方と学び合える場を作ることが重要」