FOMC声明は「9月の利下げ開始を示唆する内容」に修正か【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
今会合は、おおむね市場の想定内の結果となる可能性が高く、冷静な市場の反応が見込まれる
すでに9月利下げをほぼ織り込んでいる市場は、今回のパウエル議長の発言で、9月以降の利下げペースに関する手掛かりを探るとみられます。具体的には、最近の雇用とインフレの動きに、パウエル議長がどの程度自信を示すかを確認し、利下げペースを推測するとみています。ただ、パウエル議長の「政策判断はデータ次第」、「将来の政策はその時点まで決定しない」という基本姿勢は変わらないと思われます。 以上より、今回のFOMCは、(1)利下げ見送り、(2)FOMC声明で実質的に9月利下げ示唆、(3)パウエル発言は中立的(利下げ時期は明示せず)、といった内容が見込まれますが、これらはおおむね市場の想定内であり、冷静な反応が予想されます。次回9月FOMCまでの主なスケジュールは図表2の通りで、市場はこれらの結果を見極めながら、先行きの利下げペースの織り込みを進めていくとみられます。 (2024年7月30日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『FOMC声明は「9月の利下げ開始を示唆する内容」に修正か【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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