愛知県、感染者最多53人で「警戒」領域に 大村知事が若者に行動自粛呼び掛け
愛知県の大村秀章知事は21日、愛知県庁で臨時記者会見を行い、県内の新規感染者数が1日として最多の53人になったと発表。感染状況が「警戒領域」に入ったとして、感染防止対策の徹底や東京への不要不急の移動、新しい生活様式の実践などの適切な行動を特に20代、30代の若者に対して呼び掛けた。ただし、第一波とは状況が違うとして、現時点で休業要請はしない方針を示した。 【会見ノーカット】愛知県、感染者最多53人で「警戒」領域に 大村知事が若者に行動自粛呼び掛け
軽症・無症状は98%、「ただちに医療体制は逼迫しない」
53人の管内別の内訳は県管轄23人、名古屋市22人、豊田市5人、岡崎市2人、豊橋市1人。過去7日間平均の新規感染者数は25.1人、昨日までの過去7日間の陽性率は7.7%、過去7日間平均の入院患者数は70.3人となった。 午後7時半から会見した大村知事は「1週間で状況が変わってしまった。この数字は衝撃的で、大変厳しい状況。愛知県としては第2波が来ていると認識せざるを得ない」とした。一方、7月に入ってからの感染者のうち、30代以下の割合は7割、軽症・無症状は約98%で、重症患者は発生していない。 病床数は500床以上を確保しており「ただちに医療体制が逼迫することにはならない」と強調。来週には大府市の「あいち健康プラザ」を主に軽症者用の宿泊施設として再開する。20代、30代で軽症・無症状なら、医師の判断によって自宅療養などを求める場合があるという。 大村知事は5月に県独自で、新規感染者数や陽性率、入院患者数によって、注意や警戒領域、危険領域などを判断し、外出自粛や休業要請などの規制を呼び掛けるとしていた。しかし、前日に注意領域を超えた際も「第1波の経験値の状況とはマッチしない」としていた。この日も「杓子定規に対応すると弊害が大きすぎる。現段階では休業要請までは行わないが、特に若い世代の行動自粛などをお願いしたい。一人ひとりがマスクの着用や手指の消毒などの感染予防対策を取ってほしい」と述べた。 事業者に対しては、特に「バーやクラブなどの接待を伴う飲食店」「その他の酒類の提供を行う飲食店」に業種別の感染拡大予防ガイドラインや県の感染防止対策リストを遵守するよう呼び掛けた。 (関口威人/nameken)