最後の「松坂世代」 和田毅が現役引退 松坂大輔「投げ続けてくれてありがとう」
■国際試合でも「変わらないテンション」
和田投手は2002年、早稲田大学からドラフト自由枠で福岡ダイエーホークスに入団。リリースポイントが見えにくいフォームから三振を量産。1年目から14勝を挙げ新人王を獲得します。 2003年、阪神との日本シリーズでは、3勝3敗で迎えた第7戦の先発を任されると、大一番で完投勝利。日本一に導きました。 和田投手 「今考えたらルーキーで胴上げ投手というありえないことを王監督の時にさせてもらって。今考えても不思議なんですけども」 松坂さんは和田投手のピッチングスタイルについてこのように評します。 松坂さん 「僕自身が理想とする速さを感じさせないフォームで、バッターに球の速さを体感させる。そういうピッチャーだったと思いましたね」 オリンピックやWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では、日本代表として松坂さんらと共に世界と戦いました。 松坂さん 「国際試合でも普段のホークスで投げている姿も、変わらないテンションで投げ続けられることが僕はすごいなと」
■一つの時代の終わり でも…「何かやろうよ」
プロ8年目の2010年には自己最多の17勝で初の最多勝、パ・リーグMVPに輝きます。2012年からメジャーリーグに挑戦。ケガを乗り越えて5勝を挙げました。 日本球界に復帰した2016年、15勝で自身2度目の最多勝を獲得。さらに、プロ20年目の2022年には、41歳でなんと149キロを投げ、自己最速を更新!たゆまぬ努力で進化を続けてきました。 和田投手 「年齢もひとつずつ上がっていきますし、それに抗おうというか、どれだけやれるかっていうのは、自分にとっても挑戦の部分でもある」 オフには和田投手を慕う後輩たちを受け入れ、“和田塾”として脳トレやピラティスなど、独自のトレーニング方法を伝えてきました。 早稲田大学の後輩で和田塾門下生、侍ジャパンに選出された楽天・早川隆久投手(26)はこのように話します。 早川投手 「自分の中では目指す目標の選手だったので、心の中に穴が空いた。自分が今後はそういうものさしになれるような選手になっていきたいなと思います」 最後の松坂世代として腕を振り続け、日米通算165勝を積み上げてきた和田投手。今後については次のように話しました。 和田投手 「自分も本日で引退となりますし、同級生全員が引退になったので『何かやろうよ』という話はしました」 松坂さん 「きのうも毅と話をさせてもらった時に“みんなが違った形で野球界を盛り上げていきたい”と話はしたので、野球選手としての松坂世代は終わるのかもしれないですけど、僕たちはまた違った形で野球界、スポーツ界を盛り上げていきたいと思います」 松坂世代最後の現役選手、和田投手。野球界の一つの時代が終わります。 和田投手 「ケガもあったり、アメリカに行ったり、失敗とかたくさんのことやりましたけど、振り返っても悔いのない、やり残したことのない野球人生だと自分では思っています」 ヒロドキャスター 「こうして振り返りますと、改めて和田投手は偉大な投手でしたね」 大越キャスター 「そうですね。会見を聞いていてシーズン中に引退を表明しなかった理由については、日本シリーズを控えて『和田のために日本一になろう』という空気にはしたくなかった。そこらへんが、和田投手の美学というとちょっと大げさかもしれないけれども、スマートなスタイル。そういうところにもひかれるものがありますよね」 ヒロドキャスター 「『しっかり勉強して戻ってきたい』という言葉もあったので、そこも今後を期待したいです」 大越キャスター 「これからの野球界のもう一つの柱になっていきそうな1人ですよね」 ヒロドキャスター 「22年間の現役生活、本当にお疲れさまでした」 (「報道ステーション」2024年11月5日放送分より)
テレビ朝日