ソフトバンク・甲斐拓也、なぜFA熟考?好待遇の裏にある〝不満〟フル出場強く望むも海野隆司と併用…出場機会求めるなら移籍も
今オフのフリーエージェント(FA)市場で注目を集めているのがソフトバンク・甲斐拓也捕手(31)だ。昨オフに複数年契約を打診されたが単年契約。終戦を迎えた3日の日本シリーズ第6戦後も「今は終わったばかりで悔しいの一言しか出ない。(決断は)これからになると思う」と明言しなかった。 【写真】甲斐拓也のファウルチップが股間付近に当たり悶絶する白井球審 甲斐の推定年俸は2億1000万円。好待遇を受けているが、甲斐は現状に満足していないという。今季出場119試合のうち、先発は102試合。小久保裕紀監督(53)は次世代のレギュラー捕手を育てるべく5年目の海野隆司捕手(27)と併用。日本シリーズ第5戦でも海野がスタメンマスクを被り、多くの評論家から疑問の声が上がった。 球団関係者は「本人は143試合フル出場を強く望んでいるが来年も同じ状況は続く。まだ老け込む年齢ではないから、もっと出場機会を求めるなら行使して他球団に移籍するのではないか」と予想。卓越した技術を持ち合わせている一方で、打たれた試合を引きずる傾向もあるといい、小久保監督は頭を冷やす時間も必要と考えてベンチスタートを増やし、捕手としての力を最大限発揮させようとしている。だが甲斐本人がその意図に気づかなければ元も子もない。 移籍先については、阿部慎之助監督の巨人が有力視されている。岸田行倫捕手、小林誠司捕手と比較しても技術は「12球団トップ。ほかの捕手とはレベルが違う」(セ・リーグ球団幹部)と守備力を重視する阿部野球にピッタリ。「打率が低いのは気になるが、スタメン機会は実力で確保できるだろう」と評価する。 一方で、巨人は大城卓三捕手(31)も今年国内FA権を行使を検討。FA宣言期間は13日まで。ソフトバンクは甲斐を全力で慰留する構えだが、果たしてどうなるのか。 (山戸英州)