「プラモデルはやっぱり面白い」 Vol. 16 ジャガー Part 2
長いエンジンフードには左右ヘッドライトからフロントウインドーまでシルバーの2本のラインが存在する。その再現を塗装で行うか、アルミテープを貼るなどの選択となるが、本作ではアルミテープを使用した。塗装ではアルミテープほどの輝きとならないからである。アルミテープはこのサイズの既製品がある。
前述したようにハイテックモデルのEタイプの製作は、文字通りある程度のテクニックが必要なようだ。高級キットの外観を楽しむキットと割り切れば、このキットは初心者の方々にもお勧めしたい。残念ながらこのキットも絶版中だが、ネットなどで、4,000円前後で流通している。
「ジャガー XJ220」タミヤ製1/24 1993年9月発売
1980年代から1990年代にかけてヨーロッパの各スポーツカーメーカーは競ってスーパースポーツカーを発表した。日本にも正式導入され、カーグラフィックなどでもインプレッションが記されたが、車自体はそれほどの人気を得ないままに消滅してしまったのが惜しい。
ライバル社の発表よりもやや遅れて1988年に満を持してジャガーが発表した新型スーパースポーツカーが「XJ220」である。例によって最高速度220mph(354km)から名付けられた(1986年ポルシェ959発売、1987年フェラーリF40発売)。
XJ220の誕生の経緯はジャガー本社の某チーフエンジニアが考えた夢のクルマが実際のプロジェクトに昇格し、1992年の販売にまで至った次第である。
1988年の発表時には「V12エンジン、4WD」としてフェラーリF40やポルシェ959を凌ぐスーパースポーツという触れ込みであった。しかし世の中の経済停滞などにより発売時には「V6エンジン、後輪駆動」に変更され、ややトーンダウンでのデビューとなった(最高速度も216mphになった) しかし相変わらずの美しいフォルム、豪華なインテリアを有するXJ220はまさしくジャガーの発するスーパースポーツであった。
こうして実車の説明文章を記述していると、XJ220は悲劇のスポーツカーであるような気がしてきた。