「プラモデルはやっぱり面白い」 Vol. 16 ジャガー Part 2
レーシング仕様ではあるが、本作はゼッケンナンバーしかデカールを貼付していないものの、実はキットのマーキング指示は作例ほどあっさりしていない。ヘッドライトレンズなどのレンズ類にも飛散防止のテーピングのデカールを貼付することとなっている。しかしゼッケンナンバーのデカール貼付を終えたら、これで良い感じに思えて作業を一旦止めた。
多少インレットマーク作業では手間取るかもしれないが、完成させた暁には格好良さにため息をついてしまうはずだ。英国製サルーンの上品さ、豪華さ、美しさを見事に再現した名キットは間違いなくお勧め出来る。前述の通り、本キットも残念ながら絶版中である。やはりネットなどで、5,000円程度で流通している。
「ジャガーXK-E(Eタイプ)」旧グンゼ(現GSIクレオス)製 1/24 1991年発売
XK120誕生から13年を経過し1961年に発表されたスポーツカーは「Eタイプ」と呼ばれた。「Dタイプ」をベースに生まれたロードカーであったからだ。
ボディタイプはフィクスト・ヘッド・クーペとオープン2シーターの2種であった。搭載された3.8リッターのストレート6エンジンは265HPを発生し、最高速度はオープンタイプで241キロ、クーペでは243キロとなった。
これほどの高性能と美しいスタイリングながら、ジャガーの伝統に則り他メーカーのライバル車より3~4割も低価格であった。その結果、特にアメリカを中心に大人気となった。 なお1964年には4.2リッターに排気量アップされ、ますます魅力も増加していった。
作例のこのキット(4.2リッター版)はグンゼが発売したハイテックモデル(メタルパーツも使用してエンジンなども再現された高級キット)を後年にエンジンレスの廉価版として再販されたプロポーションモデルだ。
廉価版とはいえ外観上は変更が無いので、十分にボディラインの美しさを楽しめるキットである。パーツ総数は66点と1/24スケールカーとしては少ないが、インテリア、シャーシ裏面まで十分に鑑賞に堪えられるキットである。