その進化は吉か凶か!? 初代モデルからコンセプトが変わったクルマ3選
しかし、16代目となる現行モデルでは大きな転換が図られました。「クラウン」の名称で、クロスオーバー、セダン、スポーツ、エステートという4つの異なるスタイルを展開する新戦略が採用されたのです。 この変革の背景には、セダンの需要低下と、SUVやミニバンへの市場移行があります。また、国内専売モデルとして展開してきたクラウンも、需要の落ち込みを受け、グローバル市場を意識したモデルへと変化を遂げました。 結果として、16代目クラウンはカテゴリを超えた新しい戦略によって販売台数を伸ばし、15代目モデルと比較して商業的に成功を収めています。 最後に紹介するのは、初代から多くのファンに愛されるも、時代の流れで変化を余儀なくされた「スバルWRX」です。
初代インプレッサWRXは、ラリー参戦を目的に開発された「インプレッサ」のホモロゲーションモデルとして誕生しました。コンパクトなCセグメントボディに2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載し、初期モデルで240㎰を発揮。軽量なボディと4WDシステムの組み合わせで、不整地からサーキットまで抜群のパフォーマンスを誇りました。 2代目モデルではさらなる性能進化を遂げましたが、丸目のデザインが一般受けせず、2度のフェイスリフトを実施。その後、WRC参戦終了をきっかけに大きな転換期を迎えます。 4代目からは「インプレッサ」の名称を外し、「WRX」として独立した車名で展開されるようになりました。しかし、スポーツセダンとしての完成度を高めた一方で、従来のファン層からは「スパルタンさが薄れた」と敬遠されることもありました。 ※ ※ ※ それぞれのモデルは、登場当時に大きな社会的影響を与えた車種ばかりですが、時代の波には逆らえず、コンセプト変更や生産終了を余儀なくされています。特に近年は市場の変化が速いため、現在人気のモデルでも柔軟な対応が求められる時代になっていると言えるでしょう。
Peacock Blue K.K.