年末帰省時に試したい!! 実家のWi-Fiルーターをリモートで再起動できるようにする方法【テレワークグッズレビュー】
最近Wi-Fiルーターの調子が悪い。Wi-Fiが完全に途切れるわけではないが、どうも断続的に途切れるようで、スマートホーム製品、いわゆるIoT機器からスマホにオフラインの通知が届く。だが、通知に気がついて実際に試してみるとすでに回復しているので、直ったのかとそのままにしておくと、また数時間後にオフライン通知が届く、ということを繰り返す。 【この記事に関する別の画像を見る】 このときはスマホも同様で、気がつくとWi-Fiが切れていて、つなぎ直してもまたすぐに切れたり、あるいはうまくつながらなかったり。 そうした場合、Wi-Fiルーターのコンセントを入れ直せば直るが、筆者が外出中だとそうも行かない。我が家はルーターとかスイッチングハブとか義父の使っているケーブルテレビ用の機器などがまとめて置いてあるので、どのコンセントを抜けば良いのかが分かりにくく、家族に頼むのもはばかられる。 Wi-Fiルーターの不調は実家でもしばしばあることだ。「なんか遅いんだけど」とか、「なんかつながらないんだけど」と母から電話があると、コンセントの抜き差しするように言うのだが、機械が苦手な母にはたったそれだけのことでも荷が重いらしい。だいたい「あら、やだ、お母さんなんか変なところ押しちゃったかも……、いやだわー、ちょっとあんた来てよ」的な話になる。実家が近いのも困りものである。 そこで今回のテーマは、「リモートでWi-Fiルーターの電源をオン・オフしたい~っっ!!」だ。 ■ スマートプラグ、ルーターオフにしたらWi-Fi切れて制御不能になる問題 ちなみにASUSのWi-Fiルーターなんかだとリモートで再起動するような機能を持っているが、筆者宅の場合、レンタルのONU一体ルーターなのでそんな機能はない。電源ボタンもないので、コンセントを抜き差しするしかない。 自動リブートタップなどもあるが価格はそれなりに高い。 そこで思い浮かべたのが、スマートプラグなどのIoT機器を使った制御だ。Wi-Fiが遅いなりにもつながっている状況であれば、アプリからの操作で電源をオン・オフできる。 ただし、Wi-Fiルーターが相手だと、そう簡単にはいかない点がある。 というのがIoT機器はWi-Fiにつながっているから動くので、ルーターの電源を切ってWi-Fiが完全に切れてしまったらIoT機器を操作できなくなる。つまり、電源オフはできたとしてもそこから再度電源を入れることができないのだ。 しかし調べてみると、そこをなんとかする方法がみつかった。 まず見つけたのが、筆者が持っているGosundのスマートプラグを使う方法だ。これのタイマー機能を使うと、タイマーの情報がスマートプラグ本体に記憶されるので、Wi-Fiがつながらない状態でも動かせるというのだ。 つまり、今から数分後の時間でオフになるようにタイマーをセットし、さらにそこから数分後にオンになるようにタイマーをセットすれば良いらしい。 Gosundのスマートプラグは筆者も持っているので、早速Wi-Fiルーターの電源に繋いで試してみる。すると、確かに設定した時間でオフになり、Wi-Fiルーターの電源が落ちた(Wi-Fiが途切れた)状態から、再びオンになってWi-Fiルーターの再起動に成功した。 ■ 最初からWi-Fiが完全に切れていた場合の対処法を考える ただし、上記の方法だと、Wi-Fiがなんか遅い、といったようにWi-Fiが完全に切れていない状況であれば対処できるが、Wi-Fiが完全に切れてしまっている場合にはスマートプラグを一切操作できないのが難点だ。Wi-Fiルーターが不調になったとき、操作できる場合とできない場合があるのは困る。 そこで次に選んだのが、SwitchBotのスマートプラグだ。 Gosundとの違いはBluetoothにも対応していることで(GosundはWi-Fiのみ)、同じSwitcnBotのリモートボタンをひも付けることで、Bluetooth接続で操作することができる。つまりリモートボタンを使えば、Wi-Fiが完全に切れている状況でも操作可能というわけだ。 ということで試してみる。 まずはSwitchBotのプラグミニでも、Gosundのようにタイマーを使ったオン・オフができるかを検証。Wi-Fiルーターの電源にSwitchBotのスマートプラグを挟んで、Wi-FiもBluetoothもオフにしたスマホから、先ほどと同様数分後にオフ、その1分後にオンになるようタイマーを設定してみる。 すると、SwitchBotのプラグミニでも問題無く電源オフ→オンと作動してWi-Fiルーターを再起動することができた。 続いて、リモートボタンの2つのボタンにそれぞれスマートプラグのオンとオフをひも付けて、操作してみる。 2階にあるWi-Fiルーターに対して1階からリモートボタンで操作してみたが、問題無く作動した。Wi-Fiが飛んでいない状況でもBluetoothを使ったリモートボタンで操作することができた。 もちろんBluetoothだと、リモートで家の外から遠隔操作することはできないので、家にいる妻や母に操作してもらうことになるが、リモートボタンには2つのボタンしかないので、機械が苦手な母や妻にとってもハードルは低いハズ。特に我が家も実家も2階にWi-Fiルーターがあるので、1階のリビングなどにリモートボタンを置いておけば、わざわざコンセントの抜き差しのために階段を上がらずに済むというのも十分メリットだ。 ■ ボットの長押しボタンを使ってワンプッシュで再起動させる方法 ただし、リモートで操作するときに、その都度タイマーを設定するのはちょっと面倒だ。そこでもうひとつ見つけた方法が、SwitchBotのボットを使う方法だ。 ボットとは指ロボットでも言うべきもので、壁のスイッチやPCの電源ボタンなどを、物理的に操作できるもの。これを電源タップのスイッチに付けて使うのだ。使うのには他に「ハブ」が必要になるが、我が家はすでにSwitchBotのハブを導入済みなので問題無い。 このボットには、PCの電源ボタンなどを押せる「押す」モードと、壁のスイッチなど押したり引っ張ったりしてオン・オフできる「スイッチ」モードがある。スイッチモードで使う場合は、付属の専用パーツをシーソー式のスイッチに貼り付けることで、押すだけでなくスイッチを引き戻すことを可能にする。 今回は電源タップのスイッチにこのパーツを貼り付けてオン・オフをできるようにするわけだが、モードをスイッチモードにしてしまうと、リモートで操作した場合に、Wi-Fiルーターをオフにした時点で再度オンにできない問題が発生してしまう。 そこで、スイッチモード用のパーツを使ってスイッチに貼り付けつつ、モードはスイッチモードではなく押すモードを使う。 というのも、押すモードでは長押しの設定が可能で、最長1分の長押しが設定できる。これを使うことで、ボタンを押す(スイッチを切る)→そのまま最長1分保持(スイッチは切れたまま)→ボタンを放す(スイッチが入る)という動作をワンタッチで制御できるわけだ。 スマートプラグのように、いちいちタイマーを2つセットして送る必要がなく、遠隔地からでもスマホのワンタップで操作が完了する。しかもタイマーの時間まで待つ必要もないから、再起動までの時間もかなり短縮できる。スマートプラグを使う方法よりかなり快適だ。 そしてこのボットもBluetoothに対応していて、前出のリモートスイッチで操作できるから、完全にWi-Fiが使えない状況でも、リモートスイッチで操作可能だ。 しかもその場合も、スマートプラグの時のようにオフ→オンと2回操作する必要はなく、ワンプッシュで適当な時間電源をオフにしたあと再起動することができる。リモートボタンには2つのボタンがあるが、両方とも同じ操作を設定しておけば、どちらのボタンを押しても大丈夫。これなら高齢の母でも間違えることはないだろう。 ■ ボットと組み合わせる電源タップが問題 というわけで、使い勝手としてはこれが一番よさそうだ。 が、実際にやろうと思うと、これが結構大変だった。 というのも、ちょうどいい電源スイッチがみつけられない。本来壁スイッチなどを操作する用のものなので、いわゆる電源タップだと、ボット本体を貼り付けるスペースに余裕がない。 そこでまず目を付けたのが、サンワサプライのTAP-B52Wだ。写真を見てもらえば分かるが、スイッチの回りに広くて平らなスペースがあって、ボットを貼り付けるスペースとしては十分だ。 ただ、実際にやってみると、本体を貼り付けるスペースは十分だが、スイッチ部が小さくて、スイッチ部に貼り付けるパーツをちょうどいい位置に貼り付けるのが大変だった。 しかも何度か貼り直したら、粘着力が弱くなってしまって、今度はスイッチを引っ張る動作で剥がれるようになってしまった。 そこでもうひとつ見つけたのが、エルパのスイッチ付きタップ。こちらもサンワサプライほどではないが、ボットを貼り付けられそうなスペースがあるのと、スイッチ自体が少し大きめなので、スイッチ部分のパーツを貼り付けやすそうに見えた。 ただ、ネットの画面上だけで見て選んだので失敗だった。というのもスイッチ部分に凹凸があって、両面テープではうまく貼れないのだ。写真だとそこがよく分からなかった。 スイッチ部分の凸部をリューターで削って、とも考えたが、ちょうどサンワサプライで粘着力がなくなった貼り付けパーツがあるので、それをホットボンド(グルーガン)で固定してみることにした。これならば凹凸があっても貼ることができる。 これが結構良い感じに固定できた。こちらのほうがスイッチ部が大きいので、よりしっかり固定できる。しかもこちらはコンセント1口に対してスイッチが1つなので、例えばボットを2つ付けてWi-FiルーターとONU、それぞれで電源を制御、なんていうこともできる。 しかもワンボタンで操作可能だから、リモートスイッチ1つで2つのボットを制御可能だし、長押しの時間を調整することで、Wi-Fiルーター→ONUの順番に電源を落とし、ONU→Wi-Fiルーターの順番で電源を入れる、といったこともできる。 ということで、電源タップへの取り付けなどちょっと大変だが、ボットを使ったパターンが一番スマートではあった。 とはいえ、ボットを使うにはハブが必要だし、定期的に電池交換の必要もあるなど、実家で運用するには面倒な部分があるのも事実。そう考えると、実家での運用ならプラグミニ+ミニリモコンの組み合わせがオススメできそうだ。価格的にもセットで4500円弱と、ボット1台よりも安く済む。 年末年始で帰省したときには、実家のWi-FiルーターにもSwitchBotのプラグミニとリモートスイッチを設置してこようと思う。筆者のように実家のWi-Fiルーター再起動問題に悩んでいる方はぜひ参考にしていただければ幸いだ。 INTERNET Watch編集部員やライター陣が、実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズをリレー形式で紹介していく「テレワークグッズ・ミニレビュー」。もし今テレワークに困りごとを抱えているなら、解決するグッズが見つかるかも!? バックナンバーもぜひお楽しみください。
INTERNET Watch,瀬戸 学
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