「不安、イライラ……それ男性更年期かも!?」40代ライターが“男性更年期検査”を体験してみたところ……実録レポート
女性の更年期と異なり、年齢に関係なく発症する可能性がある男性更年期障害。たとえ症状がなくても、原因や対策、クリニックでの検査方法について予習し、心の準備をしておこう。 ⇒【写真】40代ライターが“男性更年期検査”を体験してみたら……実録レポート、対策方法を詳しく、画像を見る(全12枚)
あらためて……男性更年期とは?
教えてくださったのは 市ヶ谷ひもろぎクリニック/土井直人先生 東京大学付属病院泌尿器科の医局長などを歴任し、同クリニックの男性更年期外来専門医。男性更年期障害、泌尿器科一般などが専門。 ■症状は様々だがメンタル面が多め 「男性更年期の症状は様々ですが、大きく分けると4つの症状があります。❶メンタル面で、たわいもないことで不安になったりイライラしたり、モチベーションが低下したり、よく眠れなかったりという症状。❷体調面では、疲れやすくなる、体がほてるなど。❸性機能の減少。性欲がないとか、朝元気がないとかですね。❹排尿症状もあります。頻尿になって、夜中に何度も起きたり。日本では、メンタル面での症状を訴える方が非常に多いですね」(土井先生)。 ■ホルモンの減少と環境要因がカギ 「男性ホルモンの量は20代後半をピークにして徐々に下がっていきます。男性ホルモンのなかでもテストステロンは筋肉や精子を作ったり集中力を上げたりする機能がありますが、量の減少によって、それらは徐々に衰えていきます。ただし、それだけで男性更年期が表出するわけではなく、環境要因も影響します。生活の中で過度にストレスがかかり、男性ホルモンが司ってきた機能がうまく作動しなくなったとき、男性更年期の症状が表出します」(土井先生)。
男性更年期の主な対策法
普段の生活の中で男性更年期の予防、または症状を抑えることができる! すぐ実践できるから試してみよう。 (1)運動の習慣 内臓脂肪が多い「メタボ」の人は男性ホルモン・テストステロンが低くなりやすい。言い換えると、男性ホルモン・テストステロンが低い人はメタボの人が多い。そこで内臓脂肪を減らすために運動を習慣づけたい。おすすめは。脈拍を140以下にして最低でも10分以上運動をして脂肪を燃やそう。 (2)しっかりとした睡眠をとる 軽度の男性更年期であれば、まず大事にしたいのが睡眠時間の確保。理想としては、夜12時前に寝ることと、7時間ぐらい睡眠時間をとること。最近の研究では睡眠時間が長すぎても健康によくないことがわかってきており、寝すぎにも気をつけたい。時間の確保が難しい場合は、決まった時間に寝て決まった時間に起きるようにしよう。 (3)食生活の改善 メタボになりやすいジャンクフードはなるべく避ける。同じ理由で炭水化物ばかり食べるのも避けたい。意識して摂取したいのは男性ホルモン値を上げる栄養素。代表的なのが亜鉛だ。亜鉛を多く含む牡蠣、たらこ、牛や豚のロース肉などを食べよう。また、にんにくやニラに含まれるアリシンも男性ホルモン値を上げてくれる。 (4)ストレス発散 テストステロンはストレスによって低下することもあり、定期的にガス抜きをしよう。ただし、同僚や仕事仲間との飲み会は、あまりストレス発散効果は得られない。おすすめは利害関係のないグループでコミュニケーションをとることだ。そのために、日頃から趣味のサークルなどに参加して、仲間との関係を作っておきたい。