「ミラブル」微細泡で洗浄!シャワーヘッドの革命児はなぜ生まれた? 万博の“人間洗濯機”に憧れ…娘の健康を願う父が挑んだ革新技術
「ミラブル」とは微細な泡「ファインバブル」で汚れを洗い流す、シャワーヘッドの革命児。発売からわずか6年で約150万本を販売した、業界でも異例のヒット商品です! 【動画】シャワーヘッド「ミラブル」の誕生秘話…1970万博で夢見た少年の物語 「ファインバブル」は極めて細かい泡で、この泡が毛穴に入り込み汚れを浮かします。その洗浄力は3秒ほどシャワーを当て、軽く擦るだけで油性ペンの書き跡まで落とすほどの実力! そんな、ヒット商品が1970年の大阪万博から着想を得たことはご存じでしょうか? 「小さな泡を使って人々の生活週間を変えることを目指しています」。と語る「サイエンス」会長の青山恭明さんに「ミラブル」誕生物語と開発に込められた想いについて伺いました。
未来技術「人間洗濯機」に衝撃…1970年大阪万博に夢見た少年!
1970年に開催され「史上最大のお祭り」と言われた大阪万博。その会場で当時10才の青山恭明少年は未来の技術に大きな感銘を受けました。特に心を奪われたのは「人間洗濯機」(ウルトラソニックバス)という画期的な装置。 カプセルに入るだけで、全自動で体の汚れを洗い流す夢のような技術に強い影響を受け、「自分もいつか人々を驚かせるようなものを作って、喜ばせたい」と思うようになりました。そして20回以上も万博の会場に足を運びました。
夢を忘れ必死に働く日々。娘の皮膚疾患が開発のきっかけに…その原因は「水道水」
時は流れ1993年、33歳になった恭明。若くして結婚して娘を3人を抱え、家族を支えるために学習教材の営業マンとして必死に働く日々。さらに家庭では、娘が重度の皮膚疾患に悩まされていました。 学校ではいじめに合い、毎日「学校に行きたくないと」いう娘をなんとか救ってあげたいと、いくつもの病院を回った恭明。診察の結果、水道水に含まれる塩素が炎症の原因であると判明。独自で文献を読み漁ると…塩素を分解する物質「亜硫酸カルシウム」を発見します。 これをシャワーヘッドに合わせれば…という発想に至り、地元の町工場を回って製作を依頼。 なんとか完成にこぎつけた塩素を除去するシャワーヘッドを使うと…みるみるうちに娘の症状は改善したのです! 「世の中にないものを作って人を喜ばせる」。少年時代の夢を思い出し、同じ悩みを持つ人のために、「脱塩素シャワーヘッド」を広めたいと考えた恭明は、仕事の傍ら売り込みに回るも…「浄水」という感覚がほぼ皆無だった時代に、買うところはありませんでした。