なぜ妊娠しない?その原因を探る不妊治療の基本3ステップを解説【専門家監修】
自分たちなりに妊活をしてみたけれど、なかなか赤ちゃんを授からない。 もしかして不妊? まずは不妊治療の基本的な流れを知ることから始めましょう。 【画像】排卵とセックス、年齢別の妊娠率について 今回は「不妊治療の3STEP」「不妊の原因」について、田口早桐先生にお聞きしました。
不妊治療の3STEP
不妊治療を開始した場合、妊娠を目指す方法は主に3つあります。 「タイミング法」「人工授精」「体外受精(または顕微授精(けんびじゅせい))」です。 それぞれどんなことを行うのか、ステップごとに説明します。 不妊治療の妊娠率は、年齢などによっても違いますが、一般的にタイミング法で約5%、人工授精で約8%、体外受精で約30%といわれています。 最近は妊活アプリなどの普及で、タイミング法はすでに試しているカップルも多く、年齢や不妊の原因によっては人工授精や体外受精から開始するケースも増えています。
問診・検査
女性が受けるのは、血液・ホルモン検査、超音波検査、AMH検査、クラミジア検査、子宮卵管造影検査(または通水検査)など。生理周期に合わせるため複数回通院しますが、だいたい1周期(1カ月)でデータが出揃います。検査結果に応じて腹腔鏡検査、子宮鏡検査、染色体検査、MRI検査を行います。
【Step1】タイミング法
超音波検査で卵胞の大きさを見て排卵日を予測。医師が指定したタイミングでセックスをします。その後排卵の有無をチェック。排卵誘発剤を使用する場合も。自分たちでタイミング法を試してから受診する人も多く、検査の結果次第によっては早めにステップ2に進みます。
【Step2】人工授精(AIH/IUI)
医師の指定した日に採取した精液を、洗浄・濃縮して子宮腔内に注入します。自然妊娠に近い形なので、体への負担も比較的軽め。2022年4月から保険適用に。6回で妊娠率が頭打ちになるため、年齢により2~3回、最大6回で次に進みます。
【Step3】体外受精(IVF)または顕微授精(ICSI)
体外受精は、精子と卵子を採取して、培養液の中で受精させて培養し、子宮内に戻します。顕微授精は、体外受精の方法の1つで、卵子に直接精子を注入する方法です。現時点では、不妊治療の最後の砦です。女性の年齢が高い場合は、早めに体外受精を行います。