「貯蓄が3000万円以上ある」70歳代は何パーセント?現代シニアの年金額と生活費も確認
貯蓄が3000万円あればゆとりを持った生活ができるのか
3000万円の貯蓄があれば、果たして70歳代の生活は金銭的に悩むことなく過ごせるのでしょうか。一般的な二人世帯の収支で考えていきましょう。 日本年金機構の発表している、夫婦二人世帯の平均的な年金受給額は月額約23万円です。ここから税金や社会保険料などの控除金額を抜くことを想定すると、手取りは21万円程度と考えられます。 この金額に対して、70歳代夫婦の一般的な生活費は約25万円です。 これらの数値で収支を考えた場合、月々4万円の赤字が発生します。 貯蓄が3000万円あった場合、月4万円の赤字であれば750ヶ月、およそ60年分の赤字を補えることになります。 生活費や年金収入には個人差があり、大きな支出も発生する場合もあるため、この数字が絶対ではありませんが、一般的な70歳代の収支であれば、金銭的にかなりゆとりを持った生活ができそうなことがわかります。
70歳代になるまでに3000万円を貯蓄するために
それでは、そんな70歳代を迎えるために、どのようにしたら貯蓄をすることができるのでしょうか。次に、貯蓄をするための考え方を紹介します。 ●若い年齢からの計画的な資産形成 まずは、早期に資産形成を始めることが、貯蓄を増やすための最も効果的な方法です。 例えば積立投資であれば、時間を味方につけることで低リスクで安定的にお金を増やしていくことも可能です。 若いうちは老後のことを考えずに貯蓄や資産運用にお金を回す意識が薄い傾向もありますが、自分の生涯を見つめて早い段階から資産形成や貯蓄を開始することで、無理なく70歳代以降の資金を作ることが可能です。 ●生活設計の必要性 貯蓄を計画的に作るためには、しっかりとした生活設計が不可欠です。 自身の生涯におけるライフプランを作成し、長期的な視点での人生設計を立てましょう。 人生には、結婚や子育てなど、まとまったお金が必要となる時期もあります。そのような時期に無理して貯蓄をしようとしても上手くいかないため、メリハリをつけることも重要です。 ライフプランを作ることで、余裕を持って貯蓄ができる時期が明らかになるため、その期間には貯蓄に力を入れて取り組んでいくことで、焦ることなく計画的に貯蓄をすることが可能になります。 また、ライフプランはその時の状況により変化していくため、何年かごとに再検討をすることも重要です。自分が目指す目標に向かっていることを、定期的に確認していきましょう。 ●金融リテラシーの向上 金融リテラシーとは、お金に関する知識や判断力のことを指します。 経済的に自立して生涯の資産形成をするためには、稼ぐだけではなく金融リテラシーをつけることも重要です。 例えば会社員であれば、自分の収入がいくらで、給与からは社会保険料や税金がどのくらい引かれているか、何のために引かれているかを理解することも金融リテラシーの向上に繋がります。 控除された社会保険料が将来の年金計算の基礎となることや、所得税は年末調整や確定申告で戻ってくることであることを知ることができます。 お金に関する正しい知識をつけることにより、危険な資産運用に手を出すことがなくなり、目標の貯蓄に向かう計画を立てることができるようになります。 金融リテラシーは、書籍を読んだりセミナーを受講したりする他に、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談をして話を聞くことにより身につけることが可能です。 以上の方法により、たとえ収入が多くなくても、早い世代から計画を立てることで貯蓄額を増やしていくことが可能です。 自分自身の将来設計を考えながら、無理のない貯蓄計画を立てることが重要になります。