【Q&A】コロナ分科会が提言。“ステージ3地域”の「3つのシナリオ」とは?
Q:シナリオごとに対策が違ってくるの?
異なってきます。 ■「シナリオ1」 分科会は、感染の状況や医療提供体制への負荷などが、少なくとも「ステージ2相当」以下の水準まで引き下げることが必要だと提言しました。 一方、時短営業要請などの対策については自治体と政府が「適切に判断」して継続するか否かを決めれば良いとされ、現場の状況に応じて柔軟に対応できる余地を残しています。 ■「シナリオ2」 尾身会長は、3週間の対策が効果的なのであれば「普通は下火になる」と説明したうえで「高止まりというのは安心材料ではなくて心配材料で、さらなる強化が必要だということだ」と指摘しています。 ここに分類される地域での対策としては、(1)時短営業要請の継続・強化、イベント開催要件の厳格化(2)感染予防を徹底できない場合、感染が拡大している地域とそれ以外の地域との社会経済圏域を越えた往来の自粛要請(3)「Go To トラベル」「Go To イート」の一時停止――などが求められると提言しました。 ■「シナリオ3」 尾身会長は、シナリオ3のことを「ワーストシナリオ」と表現しました。 そして、分科会としては「こうした地域では、深刻な医療提供体制の機能不全を避けるため、人の動きや接触機会の更なる(感染)低減策を講じることが必要。緊急事態宣言を回避すべく、強い警戒メッセージを発出しつつ、対策の抜本的な強化を図ることが必要」だと訴えました。 対策は、「シナリオ2」での対応策をさらに強化するという内容で、(1)時短営業要請の強化(2)テレワークの一層の推進(3)「Go To トラベル」「Go To イート」の一時停止(4)感染拡大地域とそれ以外の地域との県境を越えた移動の自粛要請(5)その地域内の不要不急の外出自粛要請――が必要だと提言しました。
Q:ほかに気を付けることはあるの?
尾身会長は、(1)飲食時を含めたマスクの着用(2)感染リスクが高まる「5つの場面」の情報発信(3)財政的支援など医療提供体制、保健所の強化(4)高齢者施設や医療機関でのクラスターの早期封じ込め(5)医療機関などの事業者、関係部署が分かれている場合は自治体内、医療従事者の間の情報共有の徹底――などは、シナリオに関わらずステージ3相当の地域は共通して実施すべきだと訴えました。