「エルメス」のスーツケースに垣間見るモノづくりの哲学
エルメスが作り出すアイテムはいつも画期的で、機能的で、美しい。こちらのスーツケース「R.M.SII キャビン カーゴ」にも、そのモノづくりの哲学が反映されている。 ▶︎すべての写真を見る まず目を引くのは前面のポケットだ。現代のライフスタイルに必要不可欠な各種デバイス&デジタルギア用ポケットをグラフィカルに配置。 右上から時計回りにスリット状の携帯電話用、PCバッテリー用、タブレット用、ワイヤレスイヤホン用を想定したデザイン。 背面にはラップトップPC用ファスナー付きポケットが付属する。荷物検査時の取り出しと収納がスマートにこなせるというわけ。 それらを額縁のように取り囲むレザーは上品かつ重厚で、エルメスが培ってきたクラフツマンシップを象徴するかのようである。 もちろん機能面も完璧。キャンバス地の使用により、耐久性を損なわずに軽さを獲得。もちろんTSA承認対応のロック。360度回転するホイールはスケートボードから採用されている。 持ち手のレザー部分を回転させることで、ハンドルを好みの高さに調整できる仕様も画期的。 特筆すべきはフルオープンにしたときの使い勝手の良さだ。前後荷室が床に対しフラットに接するよう設計されており、パッキング時のガタつきを解消。 メゾンならではのノウハウを反映したデザインと機能が見事に融合したスーツケースはまさに“お宝”なのだ。 清水健吾=写真 来田拓也=スタイリング 加瀬友重=文
OCEANS編集部