小池百合子氏が大勝した都知事選 「ネット検索数」ではだれが勝った?
小池百合子元防衛相が291万2628票を獲得して勝利した東京都知事選。2位の増田寛也元総務相に110万票以上の差をつけての大勝だった。リアルな選挙戦では、約135万票のジャーナリストの鳥越俊太郎氏が3位に入り、4位以降はケタが一つ減って、約18万票のジャーナリストの上杉隆氏、次いで、11万超を得た在特会前会長の桜井誠氏が続いた。 【図】Yahoo!ビッグデータ議席予測 自民は300超、民主は60台 これを、インターネット上の関心の高さを表す指標の一つであるネット検索数で見てみると、今回の都知事選の様相は少し変わってくる。
文春報道と政見放送で大きなヤマ?
1位は鳥越氏、2位が小池氏、3位が桜井氏、4位が後藤輝樹氏、そして5位が増田氏――。
このランキングは、7月14日から30日までの17日間の選挙戦の期間に、Yahoo!検索で名前が検索された回数だ。期間中にもっとも検索された鳥越氏の検索総数を100とし、それ以外の候補者については割合に応じて指数化した。 すると、リアル選挙との3つの違いが浮かび上がってくる。まず、ネット上の検索数では、鳥越氏が“トップ”だったこと。そして、実際には約179万票を獲得して2位にはいった増田氏が5位と振るわず、一方で実際にはわずか7000票あまりだった自営業の後藤氏が4位と高い注目を集めていたことだ。
時系列でみていこう。告示日である14日の検索指数は、鳥越氏が51.4、小池氏が40.3、増田氏が20.6と3候補がトップ3を形成。鳥越氏は1位で序盤は優位に進めた実際の選挙情勢と符号する。初日の桜井氏の指数は17.6で5位、後藤氏に至っては2.8と10位にとどまっている。 鳥越氏と小池氏は19日に小さめのヤマを迎える。同日午後に放送されたフジテレビの「バイキング」で、鳥越氏が小池氏の「病み上がりの人」発言に対して、「がんサバイバーに対する大変な差別」と反論したことなどが影響したとみられる。 鳥越氏最大のヤマは21日。鳥越氏の女子大生に対する13年前の「淫行疑惑」を報じた週刊文春が発売された日だ。指数は100と群を抜いて高い。この日を頂点に、鳥越氏の検索数は徐々に失速していき、最終日の30日単日では桜井氏にも抜かれて3位に甘んじた。