がん治療で髪が抜けてしまった子供たちに無償でウィッグを提供「安心感で人に会える」
RKB毎日放送
9月は世界小児がん啓発月間です。 全国で年間に2000人以上が小児がんと診断され、現在も約6000人の子供たちが、闘病生活を送っています。 【写真を見る】医療用ウィッグを無償で提供 福岡市の団体 がん治療で髪の毛が抜け、容姿が気になる子供たちの力になろうと、無償でウィッグをプレゼントする福岡市の団体を取材しました。 ■乳幼児用品メーカーの元経営者「子供に恩返し」医療用ウィッグを無償で提供 パルサポートキッズの会 木下道太理事「この度はウィッグを申し込みいただいてありがとうございました」 福岡市中央区にあるNPO法人「パルサポートキッズの会」の事務所。 事務所内に並んでいるのは、子供用のウィッグです。 パルサポートキッズの会 木下道太理事「一般の髪に近い分け目になっている。なるべく子供たちが使いやすいように軽くしているということが一つ、もう一つが解きやすくなっている、自分でも解けるというような」 法人の理事を務める木下道太さん。 小児がんの治療で髪の毛が抜けてしまった子供たちに、ウィッグやニット帽を無償で提供する活動をしています。 パルサポートキッズの会 木下道太理事「髪が抜けるというのも大変なことで気持ちが落ち込んじゃって、治療にも当然影響が出てくる。持ってる安心感それで人に会えるとか学校に行けるとか、そういったことで医療ウィッグっていうのは重要なものだと」 かつて乳幼児用品のメーカーで経営に携わっていた木下さん。 経営から退いた後、子供たちのために何かしたいという思いから7年前に小児がんの治療に取り組む医師とともにパルサポートキッズの会を立ち上げました。 パルサポートキッズの会 木下道太理事「子供たちと一緒にいろんな企業もやってきたし、子供たちとのつながりもずっと持ってきた。ぶっちゃけ言いますと子供で飯食って来たんだから子供に恩返しという思いもある」 子供でも使いやすいものを作ろうと、1年を費やして素材などについて研究。 ヘアドネーションで集めた本物の髪に、独自の割合で人工ファイバーを組み合わせることで、軽くてかぶりやすいウィッグを開発しました。依頼を受けて海外の工場でウィッグを生産し、退院までに子供のもとに届けます。