辺野古新基地反対は「住民の危険よりもジュゴンが大事」 堀江貴文さんが発言 「ジュゴンだけで反対しているわけではない」と住民ら
ホリエモンの愛称で知られる実業家の堀江貴文さんが出演するユーチューブ番組で、沖縄県名護市辺野古の新基地建設への反対意見を念頭に「住民の危険よりもジュゴンが大事なんですよ」と発言していたことが12日、分かった。反対する人たちが、ジュゴンよりも人命を軽視しているとも捉えられかねない発言で、「不適切」との指摘が上がっている。 ひろゆき氏「沖縄の人って文法通りしゃべれない」 県民の“日本語”めぐり発言 番組はインターネットのニュースサービス「ニューズピックス」が公開する「HORIE ONE×メイクマネーサバイブ」。宜野湾市の米軍普天間飛行場問題と沖縄市のスタートアップ企業を取り上げた8日公開の番組で発言があった。 番組は普天間飛行場と住宅地を望む嘉数高台などで収録。ゲストで出演した佐喜真淳宜野湾市長が、普天間返還が実現していない理由として新基地建設に触れた上で「長い年月で紆余(うよ)曲折した」と説明した。 これを受け堀江さんは「住民の危険よりもジュゴンが大事」と言及。反対する人を念頭に「ジュゴンと(人命を)てんびんにかけてますよ」とも述べた。 辺野古区に住み、新基地建設に反対する金城武政さん(67)は「沖縄への理解が浅く残念。ジュゴンだけで新基地に反対している訳ではない」と一蹴する。「新基地では一日も早い危険除去につながらない。丁寧に説明するのでぜひ辺野古に来てほしい」と話した。 米軍機の部品落下事故があった宜野湾市の緑ヶ丘保育園の保護者らでつくる「#コドソラ」代表の与那城千恵美さん(51)は「堀江さんの発言は影響力がある。部分的に切り取って軽々しく言葉にしないで」と要望。返還が進まないのは「日本政府が沖縄の声を聞かないから」と断じた。 本紙は、ニューズピックスに発言への認識などを問い合わせている。(社会部・大野亨恭、勝浦大輔)